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2015年3月18日水曜日

最後の傍聴記

3月定例会の最終日つまり今任期最後の日ということで、傍聴に足を運びました。
最終日には、各委員会での審議および議決について委員長から報告があり、それを改めて本会議の場で全員による議決が行われるとともに、追加案件がある場合にはそのまま審議採決が行われますので、その中でお知らせしておくべき議決についてお知らせします。

予算案・介護保険条例

新年度予算案のうち、一般会計・国保特別会計・介護保険特別会計の3つについては委員会(といっても全員参加ですが)で反対があったため、改めて議決が行われ共産党のみ反対という形でした。
国保に関しては、2010年に国保料改定以来ずっと共産党が反対するという恒例の流れでしたが、一般会計についてはゴルフ場の指定管理料が含まれているにもかかわらず修正案提出や反対に回る議員もないという近年にない形で、介護保険についても問題だらけの介護保険料据え置きで取りつくろっている予算案であるのに反対が出ないというのは、審議の意味のない追認としか思えません。
私が議決に加わっているのであれば、一般会計と介護保険特別会計には反対です。

シンクタンク

1月に課の扱いで設立した庁内シンクタンク=ひろさき未来戦略研究センターですが、事務分掌の条例改正を行い、部として正副センター長に研究員18名という組織として4月から本格稼働することになりました。
このこと自体は即座に反対すべきものではないと思いますが、そこまでの組織とするのであれば今後は外部コンサルタントに丸投げするようなマネをせず、自ら考えるやり方で臨んでほしいと思います。

協働によるまちづくり基本条例

自治体の憲法という位置づけさえされる自治基本条例の弘前市版ですが、この大事な条例が全員での議論ではなく厚生常任委員会に付託されたことに扱いのぞんざいさを感じますが、その委員会では全会一致で可決されたのが、本会議では畑山市議から「異議あり」の発言があり、たった一人反対に回りました。
これまでの姿勢からすれば想定内の行動ですが、本気で反対するのであれば事前に反対討論の申し入れをし自らの所感を明らかにしてもらわないと、市民にはなぜ反対なのか見えないだけに残念でした。

議会基本条例

議員提案の案件は最終日の最後の最後に追加されるのですが、今後の議会のルールを定めた条例が議員全員での提案ということで、趣旨説明も質疑も討論も何もなく内容がまるでわからないまま成立してしまいました。
市民に対して議会としての姿勢を示すつもりがあるのであれば、質疑はともかく全文朗読によって趣旨を伝えるべきだと思うのですが、それもしないところにたった半年の付け焼き刃で仕立て上げた模倣品でしかない正体が見えてしまった感があります。
今日も勇退する先輩議員から「帰ってきても過激なのは慎め」と遺言されたところですが、私の考える議会改革にはまったく役に立たないものと思っていますので、それこそ提案者に加わらず反対討論によって自らの思いを市民に伝えたかったくらいです。

いずれにしても、傍聴席にいては何もできない悔しさを最後まで感じてきましたので、これが最後の傍聴となるよう、がんばりたいと思います。

2015年2月9日月曜日

鳥取市議会に学ぶ議会改革

今年に入ってから議会に関するテーマでは何も書いていないのに気づきましたが、ちょうど議会改革と情報公開で学ぶべき好例を教えていただきましたので、それとからめた内容で論じたいと思います。

鳥取市議会および鳥取市では、2010年度から「議員質問への対応状況」というページをサイト内にもうけて、一般質問に対する市の対応状況が一目でわかるようにしています。
ずいぶん前から取り組んでいたにもかかわらず不明でしたので恥じ入っているところですが、それぞれの質問一問ごとに対応済み/対応中/検討中といった区分で示されており、これは議員からしても自分の質問でどういう動きになっているのか見えますし、市の側でも受けた質問に真摯に取り組んでいるかを議員だけでなく市民にも理解してもらうことになる取り組みで、あったらいいなと思っていたことをすでに実現させていたものだけに感心しているところです。
これであれば、質問をすれば市が動くというのが形になっていますので、「あれをやった、これもやった」という本当かどうかわからない議員の手柄話は通用しなくなりますし、表でこれだけ対応しているとなれば裏で口利きするやり方もやりづらくなるでしょうから、議員が市民のために質問して提言するという本来の仕事に集中できる(もしくはせざるを得ない)ことになります。

ところで、これほど先進的な取り組みをしている鳥取市議会ですが、今流行りの議会基本条例は昨年6月の議会改革検討委員会の諮問においても、19ある長期的課題の下から3番目という扱いで、それより先に具体的な改革を積み重ねていこうという姿勢で進んできて今後もその方針で進めていくのだというのが伝わってきます。
弘前市議会では、この半年弱の議論で素案がまとまった議会基本条例に対するパブリックコメントや法務指導監による法令とのすりあわせに入っており、3月定例会で制定される流れとなっていますが、本当の意味で市民のための議会となるための具体的な内容が盛られているとはいえないのが、鳥取市議会と比べると如実にわかります。
その意味では、4月の選挙を経てからの実際の取り組みが本当の改革になっていかなければなりませんし、そこでは鳥取市での市と議会がタッグを組んでの情報公開のように、議会ばかりでなく市にも変わってもらう働きかけが必要だと思っています。

市民の皆さんとは肩を並べて活動していきたいと思いますが、こと議会改革については議会の先頭に立ちたいと思います。

2015年1月7日水曜日

そういえば、iPad問題

昨日、青森市の中田靖人市議が五所川原市議会に足を運んで、タブレット導入について勉強してきたことをBlogで報告していました。直接の面識はありませんが、その行動力に感心させられる議員の一人です。
おかげで、前回の在職中に電子機器持ちこみで陳謝したりiPad持ちこみが実現寸前で頓挫したことなどを思い出しましたので、振り返りながら今後について述べたいと思います。

8年前に当選した際には、私は携帯電話とは別にソニーから発売されていたClieというPalmOSで動くPDA=Personal Digital Assistance を使っており、相馬村議会では問題とされたことがありませんので、何とも思わず市議会でも使っていたのですが、2回目の定例会の際に事務局から注意を受け、その後は手書き文字をデジタル保存する機器に切り替えたのを、当時目の敵にされていた最大会派の市議に見とがめられ、陳謝するはめになりました。
その後はおとなしくしていたのですが、葛西市長当選によって会派のパワーバランスが変わり、そこに記者は傍聴席でPCを使用するのを許可するということもありましたので、ちょうど登場したiPadならばキーを叩く音もしないしWifiのみであれば議場でネット接続することもできないので、記録とデータ確認の用途に限定できるので許可してほしいと会派代表者会議にはかりました。
ここで実現すれば画期的な一歩となったのですが、最大会派の会長も大いに賛同どころか後押しまでしてくれたのですが、第二会派が唯一反対したため全会一致とならないものは実現しない不文律にはばまれiPad持ちこみは水泡に帰したのでした。
今期の議会改革特別委員会では、この件は議題にも取り上げられなかったようですし、それどころか傍聴者には携帯の電源を切ることを強要するような逆行が平然と行われていますので、情報に対する取り組みでは遅れに遅れているといわざるを得ない状況です。

中田市議によれば、五所川原市議会ではタブレット導入によってペーパーレス化を進めて一人あたり年間50万円の経費節減につながると説明を受けたそうで、青森市議会でも早急に動きたいとまとめていましたが、デジタル化したデータが用意されることは、予算などの前年対比が簡単に行えるようになるメリットも出てきますので、導入しないでいる方がおかしいと思います。
これによって、市民向けにデータを配布・ダウンロードということも可能になりますし、わざわざ予算・決算書を財務政策課から借り受けて傍聴するという手間も省けますので、市民への情報公開のためにも必要な取り組みです。

こうして考えると、市民のためにも時代のニーズに沿った議会であるためにも大事なことだと改めて思いますので、これもぜひ当選の暁には実現に向けて主張していきたいと思います。

2015年1月5日月曜日

実現させたい改革

2015年マニフェストの最後は、自分の思いだけでは実現できないものの、何とか形にしたいと思っていることです。

一つ、全事業を仕分けして、不要なものを明らかにします。

これは、前にもふれたことですが、行政側の自己評価や市民による第三者評価だけではなくチェックする役割を持つ議会がなすべき仕事でもっとも大事なのにもかかわらず取り組まれていないこととして、全部の事業を成果=アウトカムの視点に立って仕分け、そのことによって事業のあり方を見直させたり予算全体を縮減させることこそ、実現させたいと思っています。
これは、八戸市議・石橋充志さんがマニフェスト大賞で最優秀アイデア賞を受賞した、小林市長1期目のマニフェストを全課を回って聞き取りをして検証した取り組みに触発されたものですが、マニフェストを総合計画に落としこみPDCAサイクルによるマネジメントを標榜する葛西市政だからこそ議員がやらなければならないことです。
そこに、私が青森県政策マーケティング委員会で故中橋勇一さんから学んだアウトカム視点での評価を持ちこめば、正真正銘のPDCAサイクルとなりますし、これを議員個人の破格の取り組みとしてでなく議会の仕組みに組みこんで決算の際に全員で取り組むところまで構築するのが目標ですが、アクションプラン評価の際にふれたように行政側の自己評価すら崩れてきているだけに、実は相馬市政時代よりも後退したものを引き上げるところからはじめなくてはならないだけに、簡単にはいかないことでしょう。
それでも、これができてはじめてマニフェスト型政治が生きていきますので、あきらめずに取り組みたいと思っています。

一つ、議会改革のため、立候補での議長選出を主張します。

今期の議員諸侯の尽力で3月には議会基本条例が制定されるところまで進んでいきそうですが、現在パブリックコメントを募集している素案には、議長の役割については書かれていても、その議長の選出方法についてはふれられていません。
先に基本条例を制定した青森市議会では、条例に議長選出にあたって所信表明を行うことが定められており実行されていましたが、4年間の任期の最初にこれが行われるかどうかで議長がどういう方向でリーダーシップを持って議会改革を進めていくのかハッキリするかどうかの大きな違いが生まれますので、条文に盛られないのであれば最初に行われる会派代表者会議で主張して実現させるしかないと思っています。
これも、今回のメンバーでは実現できなかったことであり半数以上は改選後も議席を得るでしょうから実現可能性は低いと思いますが、これまたあきらめるわけにはいかないことだと心に決めて臨みたいと思います。

それより何より、実現させるにも主張するにも当選しないことにははじまりません。
この思いを皆さんに受けとめていただいて、ぜひともご支援いただきたいと改めてお願いいたします。

2014年12月22日月曜日

基本条例素案を読んで、パブコメしよう!

市議会で検討が続けられてきた議会基本条例の素案がまとまり、本日からパブリックコメントの募集がはじまりました。急ごしらえの感は否めませんが、ここまでの尽力には敬意を表したいと思います。
皆さんにも実際に読んでいただいて、できれば意見をパブリックコメントとして出していただきたいと思いますが、私が読んだところで気になった点をいくつかお知らせしておきたいと思います。

まず、よい方では市長など行政側からの反問権を認めているのが目に止まりました。これは、基本条例では当然盛られているように思われていますが、実際にはないというところもありますし、弘前市議会の体質では除かれるのではないかと思っていただけに、ホッとしたところです。
それから、本会議以外の常任委員会・特別委員会そしてこれまで公開されなかった全員協議会まで原則公開と定めたこと、また広報委員会を設置することを盛りこんだことは、議会の情報公開・発信において保障される形となりますので、これも評価できる点です。
公開という点では、議案ごとの賛否を公開することが書きこまれていまして、誰がどういう姿勢であったのかも簡単に知ることができるだけでなく、議員もそれだけ真剣に考えて臨まなければなりませんし説明責任も大きくなりますので、以上の3点は当然のことながら必要な規定が盛られたということができます。

一方で、これがなくて残念というよりおかしいのではないかというのも、いくつかあります。
まず、市民向けの取り組みとして意見交換会はあっても報告会がないことです。先日、事例報告を拝聴させていただいた岩手県久慈市議会では報告会ではなく「かだって会議」というワークショップ形式での意見交換会を行っているように時代は進んできていますが、そこまで大胆な取り組みならまだしも、各種団体と向かい合って型どおりの流れなのであれば開催の意義もありませんし、多くの市民にまず議会の状況を知ってもらうために各町会単位にまで足を運ぶことを先行してみるべきだと、私は思っています。
もう一つ、議長について「議会の機能強化に向けての先導的な役割を果たす」としていますが、その役割をどのように果たすのか、どの順番で取り組んでいくのか明らかにした上で立候補することがセットになっていなければ単なる理念規定に終わってしまいます。
議長立候補のことだけでなく、全体としても具体的にはどういう形にするのか明示されていないことがたくさんあり、制定したはいいが絵に描いた餅に終わる懸念も多分に含まれた内容と思います。

ただ、議会改革のトップランナーである千葉県流山市議会をリードしてきた松野豊市議からは、「基本条例はこれより前に戻さないための防波堤で、どう活用していくかが大事」と聞いていますし、具体でないからこそ進化させる余地も残されていると思うこともできます。
何より、それを自ら進めていく立場に戻ることが何より先決だと改めて思っているところです。

2014年11月29日土曜日

北川先生と葛西市長の違い

青森中央学院大学地方自治特別フォーラムに参加しました。
佐藤淳専任講師のコーディネートで、早大マニフェスト研究所長である北川正恭元三重県知事による基調講演、地方議会の先進事例としてともに岩手県の久慈市議会・八重櫻議長と滝沢市議会・黒沢議長からの報告、最後に葛西憲之弘前市長と宮下宗一郎むつ市長によるパネルディスカッションと、盛りだくさんの内容と北川先生の講演時間オーバーと長めのコメントで休憩時間を削っても10分オーバーという、非常に濃い時間でした。
久慈市・滝沢市の両議長の報告からも学ぶところが多く、就任半年の宮下市長のやる気も感じましたが、北川先生がサラリと語ったことと葛西市長が進めている機構改革で大きな違いがあることに気になりましたので、今回はそのことを明らかにしておきたいと思います。

ところで現在、弘前市には肩書としては課長ながら部長級である方が二人いまして、それは政策推進課長と人材育成課長です。
お二人とも部長級にふさわしい力量を持っていますので、部長級に序すること自体は問題とは思いませんが、北川先生が三重県知事に就任してすぐに財政課と人事課を廃止して部長より下位であるはずの課長に絶大な権限があるのを崩し、予算配分にあたっては査定という密室ではなく部長級の会議でオープンに意見をぶつけ合って決めるようにしたという改革からは真逆のことだというのに気づいたからです。
つまり、北川県政では全体最適を進めるためになくした課に対して、葛西市政ではそれに該当する課にさらに強い権限を与えているわけです。
今回はふれませんでしたが、北川先生は従来であれば力量のある職員が配属される財政・人事課を廃止しただけでなく、そのような職員を議会事務局に回して自分の権限やリーダーシップに対抗しうる議会を形成する土台を作らせたことも有名な話で、それを契機に三重県議会は議会改革のトップランナーであり続けていますが、葛西市長は力量のある職員にさらに権限を与えるという形になっていて、それが議会とのバランスをさらに悪くすることにつながっていると思いました。

もう一つ、北川先生は元知事だけに当時のことは時効として間違っていたこともあけすけに語って、そこからどのように政治改革を進めてきたのか、なぜそれが必要だったかを示してくださいますが、今日の葛西市長は県庁時代の取り組みからはじめて自らの成功事例をまくし立てるのに終始し、まるで弘前市には問題がないかのような態度だったのには、さまざまな課題が見えてもそれらのことでは市民とは対話もしないのを直接知っているだけに、聞くほどに白けた思いになってしまいました。
近年、自らの誤りを認めず逃げたり他に転嫁したりする政治家ばかりだけに、本来は北川先生のような態度こそ政治家としてあるべき姿ですし、マニフェスト以外の問題での政治判断で間違いが目につく葛西市長はやはり政治家というよりスーパー行政マンと見るのが適当な気がします。
それだけに、議会改革度全国最下位から脱却するよう、追認するだけの議会から二元代表制のカウンターパートとして政策提言機関の役割を果たす議会に変わっていく必要がありますし、とりわけ市長・行政側の力を強めている弘前市ではなおさらのことだと改めて思いました。

帰り際に、北川先生にあいさつしたところ「がんばれよ」と声をかけていただきましたが、それは私が感じたことを見抜いての叱咤だと思って、葛西市長に対峙する立場に戻る決意を強くしました。

2014年11月12日水曜日

議長選挙立候補制という「改革」

今日の朝刊では、弘前市関連で雪対策・シンクタンクと紙面をにぎわしていましたが、私の気を引いたのは先日改選された青森市議会で、議長選出にあたり立候補を届け出て所信表明を行うことが決まったことでした。

そもそも、議会でどのようにして議長をはじめとする役職が決まるかというと、自薦もしくは他議員からの推薦を受けた者が立候補して投票するという生徒会でも当然なルールではなく、議員がこれはという思う者を記名して最多の票を集めた者が任ぜられる形になっており、同じ会派内ならまだしも違う会派でもある議員の名前をまとまって書くような根回しが行われるものの、その候補がなぜ議長になろうと思っているのか議長となった暁にはどのような所信で臨むのか、まったく知る機会もないというもので、いわば生徒会以下の決め方なのです。
私自身も、このことに疑問を持たず大学の先輩であるという縁だけである会派の候補を推して暗躍したものですが、それがおかしいと気づいたのはローカルマニフェスト推進地方議員連盟での研修会で神奈川県議会を学んだ際に第100代議長である松田良昭さんが、自民党会派内で議長候補となるにあたって当時の松沢成文知事がマニフェストを掲げて圧倒的な支持で当選しているのに対峙するには議会側にもマニフェストが必要だと主張、実際に初めてマニフェストを提示したところ全会一致で議長となり1年間で大胆な議会改革を進めることができたということを教えてくださったからでした。
つまり、生徒会選挙でも行われる立候補者がポスターを作り主張公約を演説会で訴えるという当然のことをするだけで、議長というリーダーが何をするつもりなのか明確に伝わり議会改革が進むということでして、これは議員がつい先日まで自分の選挙で行っていたことなのに、なぜか当選したとたん合従連衡のダークサイドに落ちてしまうのが、議会という伏魔殿の現実なのです。

それでも神奈川県議会のような先進事例が広まって、現在では約2割の議会で立候補・所信表明が行われるようになっているのだそうで、県内での先鞭を青森市議会がつけることになるわけですので、これは本当に意義あることだと評価したいと思います。
ひるがえって、弘前市議会では検討されたものの導入には至らず、次期改選後の議員で話し合えばよいということになったと仄聞していますが、今の議員に枠を決められるより次期のメンバーで4年間の議論の第一歩として議題とするべきことだと思いますし、形式ばかりの議会基本条例よりも議長のリーダーシップを確立してマニフェストに沿って改革へと動く形を作ることの方が重要なのは、松田議長の例が雄弁に物語っています。

これを実現するためにも、何としても自分が当選して道筋をつけたいと思っています。

2014年11月3日月曜日

議員報酬と議員の仕事

得票数での当選という奇抜な提言を目にして以来、相川俊英さんのBlogを注目していますが、今回は全国唯一の日当制を導入している福島県矢祭町のレポートでした。
それによれば、「合併しない宣言」で知られる矢祭町で議員日当制が導入されたのは2008年、議会に出席した日に限り日当3万円が支給され、年間では40~45日前後の日数=120~140万円程度の報酬で議員活動をするのは、財政支出削減を狙ったのではなく議員はボランティアであり報酬は生活給ではないという考えによるものだそうです。
これは、議員側からの発議というより宣言や住基ネット離脱で知られる根本前村長の意向に逆らえずに選択したのが真相とレポートでもふれられていますが、現在では答辞の賛成議員は2名残っているだけで10名の議員間では月額制に戻すかどうかで意見が真っ二つでも、次の選挙のことを考えると自分の身を肥やす主張はしづらい状況で、議論が進まないという現実のようです。
実は、2002年8月に相馬村の合併の参考にするために矢祭町を視察したことがありますが、自信満々の根本町長の陰で県境をまたいで生活圏をともにしている茨城県太子町との合併が望ましいという町民の声も聞きましたので、カリスマ町長の下ですべてが決まる町政の実情を垣間見ただけに納得の内容でした。

私も、村議時代は議会の拘束日数も少なく村の行事にも議員というより一村民として参加協力して状況も把握していましたので、日当制でも問題はなかったと思っていますが、市議となってからはさまざまな分野、いろいろな行事や会議への出席によって知っておくべきことが多い現実に直面し、さらには全事務事業の仕分けというしっかりしたチェック機能を果たすためには開会日以外に活動する時間量を考えても、市民活動にかかわる以外は議員としての立場に専念することが必要であり、それを保障する報酬や政務活動費は認められるべきだと思っています。
市民の方からも、議員はボランティアで十分だ、北欧などで実例もあるという意見も聞きますが、先にのべた活動や佐藤丈晴さんのように外出しての活動がない限りは控え室に「出勤」して市民の声を聴くといったことをするとすればボランティアでは済まないのが議員の仕事だと思いますし、北欧ではボランティア的な議員と専任して執務にあたる議員とに分かれているという知られていない事実もありますので、私としてはボランティアとしての議員には賛成できません。
矢祭町のレポートでも最後に議会力の向上が課題と指摘しているように、報酬削減を迫るよりも一定の報酬を支給するからにはこれだけの仕事をしてほしい、こういった成果を上げてほしいという市民からの基準設定や、それが実現できているかのチェックを継続的に行っていく活動があってこそ、給料泥棒の議員を絶滅できると思います。

皆さんは、議員に報酬に見合った仕事をしてもらうのと、ボランティア・名誉職でいいから報酬を削減するのと、どちらが市政そして市民のためになると思いますか?

2014年10月1日水曜日

議会にとって成果とは何か

今日は町会の庶務で過ぎてしまいましたが、その中で目に止まった記事がありました。
相川俊英さんの「地方自治”腰砕け”通信記」という地方政治にまつわる連載で、今回は愛知県豊明市議会の定数削減にからめて、定数で当選者を決めるのではなく当選となる得票数を定めるという奇想天外な選挙制度とともに、議員報酬も住民税の増減に連動した成果主義制度にすべきだと提言していました。
相川さんは、「議員報酬を固定部分と変動部分に分け、変動部分をたとえば当該自治体の個人住民税額に連動させるのである。議会・議員の活動が地域の暮らしやすさの向上に寄与したら、個人住民税の増額につながるのでは、と考えてのことだ。」としていますが、議会にとっての成果とは何なのか、この機会に考えてみたいと思います。

議会としての成果というと、まず思い浮かぶのが議会基本条例制定といった議会改革だと思いますが、先進事例と注目されるようになれば視察が増えて経済効果を生むという副次的効果が上がることはありますが、改革そのものは手段であり、改革したことによってどういう成果を生み出せるようになったかが問われることになります。
相川さんの試案では、議会活動が住民税が増えるような暮らしやすさの向上につながったかどうかということですが、これは議会がどのような活動をすればいいのか具体的なものがなく、そもそも議会の活動が暮らしやすさや住民税に反映されるかという疑問がもたげてしまいます。

そこで考えられるのは、一般質問や予算審議などを通じて提言したものがどれだけ政策として形になったかということですが、議員提案での条例制定という最高の形になったとしても、市民生活の向上につながったかどうかは別の視点から見極めないといけません。
例えば、岩手県奥州市では旧江刺市の時代に地産地消条例が制定されましたが、実際に地場産品の消費量がどれだけ増えたかどうかを測定することをしなければ見えませんし、そうやって確認できそうなものであればまだしも、理念を条文化したものであれば何を測るかさえも見えてきません。
さらに、議決を経た条例であれば議会としての成果物と言えますが、議員個人の質問提言であれば、それが本当に施策につながっているのかわかりませんし、そもそも提言であれば一般市民でもアイデアポストへの投稿といった形でできることですから、議会固有の権能だというわけではありません。

こうやって消去法的に考えていくと、手前味噌ながらすべての事務事業を仕分けして、ムダはなかったか、また目標の達成や成果の面から次年度も継続すべきかどうかを洗い出して、不要な支出を毎年5%削減させるといった作業を議会全体で取り組むというのが、活動が形として見えるという意味では一番わかりやすいと思います。
こうして見つけたムダを、議員や市民の提言した事業に振り向けるという議会版1%システムのような形にすれば、議会の活動が市民生活の向上につながりますので、市民の皆さんからも議会不要論や報酬・定数削減を突きつけられなくなるのではないでしょうか。
議会改革の先進地として名をはせている会津若松市議会は、市民との意見交換会から政策形成につなげていくところまで進めていますが、これも議会内部の改革ではなく市民と向き合い一緒に考えるということでは同じ方向を向いていると言えると思います。

皆さんにも、議会は何を実現できたら成果を上げたといえるのか、議会は必要だと思えるのか、考えてみていただきたいと思います。

2014年8月28日木曜日

陳情政治は必要か?

弘前市議会には、現在三つの特別委員会があり、一つは議会制度等調査特別委員会であり、こちらは議員定数や報酬などを話し合ってきたことが報じられる機会も多く、皆さんでも知っている方が多いと思います。
また、議会だよりをリニューアルするために、ひろさき市議会だより編集特別委員会が組織されたのですが、もう一つの産業振興対策等調査特別委員会についてはわからない人の方が多いと思います。
その産業特別委員会が、岩木川中流域の治水事業の促進を求めて国土交通省に陳情するために上京したという地元紙報道がありましたが、今回はこの陳情について考えてみたいと思います。

旧弘前市時代にはいくつかあった特別委員会が、合併後の前期4年間には組織されませんでしたが、それは前市長が陳情はムダという考えだったそうで、会派代表者会議で旧市時代を懐かしんで提案されることもありましたが、何のために必要なんだというダメ出しが市長室から返ってきて沙汰止みになったのを記憶しています。
それを提案した先輩議員の目論見も陳情だっただけに、この拒絶だけは前市長唯一の善政と思っていましたが、多くの人が納得しやすい議会改革を進めるために必要な議会特別委員会を半数の16名で組織された影で、陳情につながりやすい産業分野でもう一つの員会ができるあたりが議会の伏魔殿たる所以です。

案の定、今回の陳情となったわけですが、それでは本当に陳情で事業が促進されたり補助金が増えるものなのでしょうか?
その効果が目に見える形になるわけではありませんから測ることもできませんが、この岩木川中流域の件にしても少しでも予算づけされれば「俺が陳情してきたから動いた」という言い方をする議員が出てきても不思議ではありません。
しかし、国民の立場から考えてみても、陳情に来たところは優先されて足を運ばないところは先延ばしにされるというのでは公正な行政判断とは言えませんし、これこそ中央集権の最たるものですから、地方の側からやめるべきことだと思います。
その上、こんなことのために無用な交通費や宿泊費さらには日当まで支出されてしまうわけですから、これで事業が進まなかったとしたらまさしくムダでしかありません。

この陳情ばかりでなく、常任委員会や会派の視察でも市民向けの報告会が行われないために、何をどこでやったのかが見えないことを免罪符にしているだけに、これこそ議会改革の一丁目一番地で取り組むべきことだと改めて思います。

2014年8月18日月曜日

ゴルフ場問題は氷山の一角

私も幹事に名を連ねている岩木川市民ゴルフ場問題を考える市民ネット-ワークとして住民監査請求するにあたって、今一度市民に経緯を説明し請求に加わってもらうための勉強会が開催され、町会長として外せない会議を終えて遅参しました。
すでに終盤にさしかかっていたので全体の流れはつかめませんでしたが、住民監査請求についての説明と場合によっては行政訴訟まで視野に入れた今後の展開が示され、約40人の参加者が請求人となる書面に署名押印してくださいました。
今週中に署名簿を添えて監査委員事務局に提出すると、60日以内に可否が明らかにされますので、市民の皆さんにもこの問題の推移を見届けていただきたいと思います。

それ以上に、最後の数名の発言しか聴くことができませんでしたが、共通していたのはゴルフ場問題やヒロロのフロア購入などを進めた葛西市長よりも、それを食い止めるどころか唯々諾々と認めてしまう議会への猛烈な批判でしたし、この件に関して賛成した議員に質問状をぶつけて説明責任を問うべきだという発言もありました。
また、青森県の議会改革度が数年連続で47都道府県中で最下位を独走していることにふれ、このような声が届かない議会の存在そのものが問題であり、ゴルフ場問題は氷山の一角だという指摘もありました。
ゴルフ場問題の勉強会やシンポジウムを重ねてきた中でも、今までにはない参加者と顔ぶれでしたが、それだけこの問題が議会不信を増幅させ、想像以上に波紋を拡げている現れだと思います。

今は市民の一人として動く側にたっていますが、これらの発言が自分に向けられたものだと受けとめて臨まなければ、市民の皆さんの信頼を得ることはできないと痛感しました。

2014年7月24日木曜日

田舎館村議会視察問題から考える

今のところ欠員8名を9人で争うことになった平川市議会に続いて、今度はその隣村の田舎館村議会で視察中に相撲観戦に抜け出したことが全国ニュースで流れています。
平川市の件は「よみがえる津軽選挙」というレッテルでしたが、これでは津軽の地方政治そのものが前世紀の遺物のような扱いをされても仕方がないと情けなくなります。
ただ、この件で注目された視察に関しては、弘前市でも多くの市町村でも見直すべき問題を含んでいると思いますので、この機会に私見をまとめておきたいと思います。

議員が行う視察には。委員会単位で行う委員会視察と議員個人もしくは会派で行う行政視察の二つがあります。
田舎館村議会の場合は、相馬村議会でも二つの常任委員会合同の形で全員で視察をしていたことからすると委員会視察にあたると思いますが、それにしても職員が同行していないというのはありませんでしたので、合併をせずに切り盛りしている村の苦しさも垣間見えてしまいます。
それはさておき、弘前市の場合は委員会視察の場合は1日1ヶ所が通例であり、長くても2時間で説明と質疑見学が終わって次の視察地に移動というパターンです。一方、行政視察は議員の考えによって査察先を組むことができますので、私の場合は3泊4日で公式視察を6ヶ所という濃縮型で行ったこともありますが、こちらも多くの場合は3泊4日で3ヶ所という方が多かったように思います。
委員会の方は、事務局主導で正副委員長との打ち合わせで視察先が決まりますので、自分が行きたいところに行けるわけではありませんでしたが、それでも事務局には評価を受けている査察先リストがあるせいか外れということはなく、自分では思いつかないテーマで学ぶことができて、ついつい質問を続けすぎて先輩議員からの冷たい視線を浴びることがしばしばでした。
そういう方に限って、自分では何も質問せずに早く終われビームを出しているわけですが、これで戻ってからも一般質問などに生かさないのであれば相撲観戦で抜け出したのと五十歩百歩と言わざるを得ません。

これを改めるには、すべての参加議員に報告書提出を義務づけて公開するか、委員会単位での市民向け報告会を定例化するといった報告の義務化が必要だと思います。
私も委員会のものは報告書を書いたことがありませんでしたが、行政視察の場合は個人の際も会派での場合も代表して書いていましたし、Blogでの報告や報告会開催も行っていましたので、少しは市民の皆さんにフィードバックすることができていたと思いますが、これを委員会でも会派でも代表者のみとせずに全議員が提出することとすれば、議員ごとの視点の違いや報告の濃淡が見えるわけです。

議会改革の先進自治体ではすでに議会基本条例に盛りこんでいるところもありますが、来年3月に向けて条例制定に動き出した弘前市議会ではこういう実務を伴うところまで議論しているかも注視していただきたいと思います。

2014年7月12日土曜日

子籠市議が伝えたかったこと

別件があって遅参しましたが、青森中央学院大佐藤淳研究室特別公開講座に参加しました。
佐藤さんとは、彼がマニフェスト研究所の研究員だった時代からのご縁ですが、今回の講師である東京都あきる野市議・子籠(こごもり)敏人さんは、私からすればLM議連の新世代であり、どのような議会だよりリニューアルをしたのか楽しみに足を運びました。

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あきる野市議会だよりはこれまでも全国コンクールで2回入賞を果たした実績のある広報紙だったのだそうですが、新聞記者出身である子籠さんたち議会広報特別委員会調査研究グループの4名で、全国の特色ある議会だよりを集めて研究し、自市のものも含めて10自治体の広報紙を市庁舎に掲示して「手に取りたい広報紙アンケート」を行って、あきる野市のものは10紙中8位だったことで、これまでのものにこだわりがあった先輩市議にもリニューアルの必要性を納得してもらったのだそうです。
そこから、ボランティアで協力してくれた市内のデザイナーの協力を得ながら、インパクトのあるタイトルロゴ、見やすいレイアウト、多様な市民との座談会や各校の小学校6年生を順番に紹介していく「小学生リレー」などの記事で新たな読者獲得をめざす工夫を重ね、「ギカイの時間」と名づけられた議会だよりにリニューアルしたのだそうです。

相馬村時代に広報編集委員として毎回12ページ(現在の議会だよりは8ページ)の編集に携わり海外視察の特別号は横組みのレイアウトにまで挑戦したことのある私からすれば、見やすさやページ数のことでは驚きはありませんでしたが、市民の声をリニューアルに生かす工夫や座談会やリレーで市民とふれあいながら作っていくという姿勢には勉強になるものがつまっていました。
今期の弘前市議会では、一般質問の掲載やページ数の増加といった改善があったのは事実ですが、市民目線でのリニューアルまでは至ってませんし、そういう関心がないのは同じ講座を聴いた現職のBlogをみても伝わってきます。
先進的な議会改革に取り組む議会で注目されるのは、議会基本条例が制定されたかどうかではなく、議会報告会や市民との意見交換会をふまえて議会としての政策提言を行うといった活動まで発展しているかどうかなのですが、あきる野市のやり方も大いに参考になるものですし、実際に同様の取り組みに着手した議会もあるとのことでした。
何より、あきる野市の事例からも感じられたのは、先進議会には「チームとしての議会」という意識があることで、共産党も公明党も独自のネットワークを情報収集に生かしてくれたり、先輩市議も出てきた結果を素直に受けとめて改革を了承し、リニューアル第1号をほぼ全員で駅頭配布したエピソードなどからも、成功につながる土台の大切さを感じました。

この表紙アンケート、そして市民が登場する記事づくりは、ぜひとも次期実現させたいと思います。

2014年7月7日月曜日

議員控え室という治外法権

朝でも昼でも情報番組の格好のネタとなっている兵庫県議問題ですが、議員の正当な活動に資するべき政務活動費があたかも議員特権のように扱われているのは、本当に残念なことです。
弘前市議会の場合は、政務調査費廃止以来7年となり残念なことに同様の問題は起こしようもないのですが、それでは議員特権にあたるものはないのか、改めて考えてみたいと思います。

市議会では、各会派に議員控え室が割り当てられ、そこで会派の打ち合わせを行ったり午後までかかる日程の際には昼食を取ったりしています。これ自体は、議会活動の上で必要な空間だと思いますが、問題だと思うことが二つあります。
一つは、会期中にお茶を出したりお弁当を運んだりする女性の方が数名、控え室に待機しています。議員互助会費で雇っているのではなかったと思うので、立場としては会期期間に限定された臨時職員扱いだと思うのですが、果たして議員だからといってこういう役割の人が必要なのでしょうか?
先輩議員からのセクハラ発言と受け取られかねない会話を受け流しながら笑顔で働いてくださっている皆さんには申し訳ないのですが、次期当選の暁には廃止を申し入れたいと思います。

もう一つは、喫煙の問題です。
公共施設での喫煙が厳しく制限されるご時世の中、小学校で隠れ喫煙部屋というニュースまで飛びこんでくるほどタバコの吸う人の執念はすさまじいものがありますし、以前県議会では喫煙場所の問題が浮上したこともありましたが、それを馬耳東風で市議会では控え室で堂々と喫煙を続けていました。
注意しなかった私にも非がありますから大きいことはいえないのですが、今でも続いているなら即座に改めてもらわなければならない問題です。

このようなことは、議会控え室に近づかなければわからない問題ですが、マスコミ記者を除いて一般市民が近づくチャンスはなく、議員と面談の約束があっても議会事務局を通して入らなければならない治外法権な位置づけが、このような問題を生きのびさせているのだと思います。
元LM議連共同代表の元酒田市議・佐藤丈晴さんは、議会閉会時に一般職員のように定時出勤して市役所に足を運んだ市民からの相談を受けたエピソードの持ち主ですが、このような活動をしていれば議員控え室もオープンになるでしょうし、治外法権的特権を崩す足がかりにもなると思います。
丈晴さんの取り組みを、私も実践したいと思っています。

2014年7月4日金曜日

議会事務局を独立組織に

あの兵庫県議会議員の政務活動費問題ですが、本人の問題であるのは言うまでもありませんが、それをよしとして受け入れてしまった議会事務局にも大きな問題があると思います。
その昔、弘前市議会でも当時の政務調査費がねぷたの浴衣やマンガ雑誌に化けていたことがTV番組で暴露され、それをオンブズパーソンに指摘され裁判をおこされるのを嫌がって、2007年3月議会で議員提案により廃止となったのですが、村議時代にこの問題を含めた合併後の議会運営の協議の際に質問したところ、全国で運用されている制度だからという安易な回答に懸念を覚えていたら案の定の結果となったわけです。
今回の件も本人が「(議員活動の中では)政務活動費は小さなくくり」と発言しているように、月50万円ものカネをその程度の認識で使い倒していたのを、議会事務局が厳しくチェックしてはねつけていたら内部でのトラブルで済んだはずですが、2012年の地方自治法改正で政務調査費から政務活動費と使途が拡大されたことでノーチェックに近い形にしてしまっていたのだと思います。

一方、議会改革のトップランナーである議会では、議会事務局が議員以上に勉強し、ある意味では議員の尻を叩いて改革を進めてきています。
日本で一番最初の議会基本条例を制定した北海道栗山町の中尾さん、福島町の石堂さんは地方政治改革に思いのある人には知られた存在ですし、北川正恭先生が代議士から三重県知事になられて一番最初に行ったことは議会事務局に県庁のエース級と見られていた人材を異動させて強化したことですし、それが議会改革の先頭に三重県議会が現在でも立ち続けている原点になっています。
また、神奈川県議会でも松沢成文知事時代の松田良昭議長からお話をうかがった際も、マニフェスト型の知事に退行するには議会を変えなければとの思いで改革に取り組んできたこと、今後の課題として議会事務局の専任化を進めたいという思いを聞かせていただきました。

それだけ、議会改革における議会事務局の役割は大きいのですが、その議会事務局は弘前市に限らず市長部局ではなく議長から任じられた独立の組織とされています。ただし、そこで独自に採用を行っているわけではなく、市職員が辞令を受けて異動し、時期がくれば市長部局に戻る形になっています。
それでは議会のために働くよりいずれ戻る市や県の方を見て動くというのを抜本的に改めるために、松田議長は専任化というのを打ち出したのですが、神奈川県ならいざ知らず小さな地方都市・弘前市でこれを実現したいというと、まさに夢物語に聞こえるかも知れません。
それでも、津軽という広い枠組みで考えれば、昨年消防事務組合が統合したように、定住自立圏内の議会事務局を統合し、その事務局として専任職員を採用するのであれば、実現可能性が出てくると思います。
これが実現すれば、各議会での情報共有が進むことになりますし、一つの改革が動けば他に波及するのも早いでしょうし、メリットはたくさん考えられますので、可能性をさぐってみるべきだと思うのです。

北川先生は、ドミナント・ロジック=できない言い訳を崩すところから改革がはじまると教えてくださいますが、可能性があり成果が見えるのですから、これに手をかけないわけにはいきません。
まずは、皆さんにも議会事務局という存在に関心を持っていただければと思います。

2014年6月24日火曜日

予算特別委員会で見えるもの

本日、予算特別委員会が開会され、国民健康保険・岩木観光・上水道・下水道の各特別会計に、一般会計では当初に提案されたものに加えて岩木川市民ゴルフ場の資産購入のための再補正の2本がかかり、それぞれ原案どおり可決となりました。
いくつか気になることがありましたので、まとめておきます。

ゴルフ場での賛否

最初の補正予算で、ウォーターフロント開発株式会社=WF社から7月から来年3月までの9ヶ月間レストランや散水施設などを賃貸することが盛られ、これには無所属議員3名からその分を減額する修正案が提出されましたが、共産党とあわせて6名の賛成にとどまり、原案どおり可決されました。
続いて、WF社が特別清算するにあたってその資産を取得するとともに、預り金に対して5%=15000円の配当が行えるように特別清算補助金をつけて総額5100万円の再補正がかけられ、これには先の6名だけでなく一般質問から反対の論陣を張っていた佐藤哲(自民の会)、無所属市民の会の伏見秀人・菊池勲、4名会派の弘前市民クラブの加藤とし子・石岡千鶴子の2名などが反対に回りましたが、可決されました。
今日の議論としては、賛否にかかわるような新たな問題が浮かび上がることもなく、市側の答弁も完全ガードのために堂々めぐりで終わりましたが、ゴルフ場そのものを廃止せよという6名はさておき、賃貸は可であるが取得は不可という市議諸侯のうち、佐藤哲市議は持論を展開したので理解できるとしても、他の方々は質疑もせず討論もせずに反対でしたので、その理由がまったく伝わりません。
後ほどネットで書きこむ人もあるでしょうが、議場での発言が議員の本分ですから、これまでと違う態度で臨むなら必ず自分の思いを明らかにすべきだと思います。
もう一つ、傍聴席最前列にいた新聞記者も最後列の方々の賛否が確認しきれなかったようで、それだけにやはり議会だよりにおいて賛否を公表することが必要だと、改めて思いました。

二つの隠れ借金

先に審議された特別会計のうち、国民健康保険では6.9億円、岩木観光では2.2億円、あわせて9億円を超える繰上充用が行われました。
この繰上充用というのは、昨年度の歳入が足りないために今年度の分を充てるというもので、いわゆるカラ財源での対応でして、はっきり言えば隠れ借金です。
岩木観光というのは百沢スキー場の運営にかかわるもので借金の原因はリフト増設などの投資分を回収できないからですので、早晩一般会計での赤字解消を図るしかありませんが、国保の場合は前市長時代に必要な保険料アップなどの手だてを打たなかったのが葛西市長当選と同時に表沙汰になって保険料の値上げとともに繰上充用での先送りが行われるようになってから4年、状況は悪化する一方のようです。
対策としては、保険料収納率のアップや健康プロジェクトなどでの医療費抑制もありますが、最終的には新たな保険料値上げしかないと思いますが、今でも高く県内滞納者の3割を占めるという市の状況を悪化させるばかりでしょうし、難しい問題です。
これだけの重い問題であるにもかかわらず、国保では共産党の石田久市議のみ、岩木観光には質問一つもなく通ってしまうのですから、聞いていて歯がゆさを覚えるばかりでした。

スルーされた諸問題

一般会計の補正予算では、他にもいくつか多額の支出を伴う事業が盛られていましたが、それらのうち高照神社に隣接する津軽歴史文化資料館での追加補正8790万円と地域福祉基金に向けるはずだった大浦保育所などの売り払い収入を新設する「子ども未来基金」に振り替える1億1039万円には何の質問もありませんでした。
額だけ見ればゴルフ場より大きい支出ですし、資料館のは当時あったわけでもない馬場を作るという奇想天外なプランですし、地域福祉基金は地域支援事業という介護予防にかかわる事業に向けられるものですが、来年度はこれを拡充しなければならない介護保険制度の改悪があるのに財源対策は大丈夫なのか、一方子ども未来基金とはどういう方面で課徴するのか、問いたださねばならないことはいくつもあったはずです。
先の特別会計とあわせて、焦点が当たっている問題ばかりに集中して、大事な問題が議論もされずに無審査で通っていくのはいかがなものかと思います。

それにしても、この大事な議論を傍聴したのは4人という状況で、市にとって重要な問題であっても市民が傍聴にも来ないのであれば議員も無責任に終わらせてしまうのも仕方ありません。
ぜひ、都合のつく時間だけでけっこうですから、一度傍聴におこしください。そうしないと、議会は変わりません。

2014年6月22日日曜日

全国のヤジ批判が届かない弘前市議会

都議会でのヤジ問題は、当然のことながら収まるはずもなく報道番組で特集されたり全国の地方議員からも自らの議会の状況と引きくらべた発信が続いています。
金曜日にヤジと拍手のことをアップしてから午後の傍聴をしたのですが、この議会にかかわるニュースが届いていないかのようにヤジが次々と飛びかい、それを議長が制止するわけでもなく、発言中の議員から注意があるわけでもない、まったく意に介さない空気のまま閉会となりました。

これが、弘前市議会と社会との距離感を如実に示していると思わざるを得ません。
明日は常任委員会で傍聴ができませんが、明後日の予算特別委員会は傍聴が認められますし、何といってもゴルフ場問題での質疑があり、それに対して誰が賛成し誰が反対したのかがわかる機会でもありますので、ぜひ市民の皆さんには足を運んで、議論の行方とヤジの実態を見届けていただきたいと思います。

2014年6月20日金曜日

ヤジと拍手は議会のバカ

昨日、都議会でのヤジ問題がニュースとして大きく取り上げられました。
男性が圧倒的優位にある議会という場での女性議員へのセクハラ発言という問題もありますが、そもそも不規則発言を「ヤジは議会の華」という旧い考えで見過ごしているからこそ起きる問題です。
傍聴席からのヤジへの感想と、あわせて傍聴者には禁じられている拍手のことにもふれておきたいと思います。

市議時代に私が不規則発言をしなかったかといえば、していたのが事実です。
ただ、それは行政側とりわけ前市長の発言や態度が腹にすえかねて発してしまったものがほとんどでしたし、間違っても特定の議員をおとしめるようなヤジをした記憶はありません。
逆によくヤジの対象にされていましたし、切りこむつもりの質問の際に声が上がったりするのは的を射たと認めてもらった感じがしてうれしかったですし、こういう議場の盛り上がりをさして「議会の華」といいう表現が生まれたのだとは思います。
ただ、先月の経営計画や補正予算審議など時間が長引く審議の際には「早く終われ」という声が何人からもかかっているように、質問の中身に対してではなく、自分が飽きているからといった感情にまかせてのものがほとんどです。
この時点でも議事をつかさどる議長や委員長は厳しく制止すべきだと思いますが、長年の慣習が染みついてしまって野放しにしているからこそ、上記のセクハラヤジまで出てくるのですし、発言したと思われる都議会自民党では発言者を特定して厳しく再発防止に努めることもしないのだと思います。

ところで、傍聴者は議員と違って議案の資料が配付されることもなく、それが掲載されている市のサイトをiPhoneやiPadで閲覧することも許されていませんので、手持ちぶさたで傍聴しているだけに、せめて野次ったり質問に対して拍手したりできればいいのですが、当然のことながら堅く禁止されており破った場合には退場を命じられることになっています。
上記のとおり、ヤジも横行していますが、弘前市議会では一般質問で登壇する際に同会派を中心に拍手で送り出し終われば拍手で迎える慣習があります。これも、考えてみれば傍聴者には禁じられていることを議員はし放題なわけで、まったく理不尽な話です。
私は、拍手で激励されなくても全力で質問するのが当然のことだと思っていましたので、誰にも拍手したことはありませんでしたが、ついつい感情が高ぶって発してしまうことがある不規則発言とは違って拍手するかどうかは自制できることですから、こういうことも議員間の話し合いでやめていくべきものだと思います。
実は、5月の傍聴の際に昼食休憩があける前に傍聴席に戻ってみると、早めに議場入りして私がいるのに気づいた先輩市議から声がかかり、委員長席に座った議員からは「何かあれば質問を」とまで言われましたが、それに足して発言を許されていない立場として口に指をあてて制止のポーズで返しておきました。
これが、議場の中では自分たちが主役と思っている者の傲岸不遜な態度です。まったくもって、バカとしかいいようがありません。

ネット中継やFMアップルウェーブでの録音放送で議論の流れは知ることができるようになりましたが、こういう時代遅れなことは傍聴しないとわかりません。
ぜひ、一度は足を運んで確かめてくださることをお勧めします。(ガッカリするので、あまりお勧めもできませんが)

2014年6月18日水曜日

地方政治に党派会派は必要か?

今日も一般質問は続行していますが、午前中に町会長としての役目があり、午後もめぼしい質問がないので、今日はスルーするつもりで昼前のニュースを見ていましたら、むつ市長選に出馬の意欲を示していた越前県議が撤退する会見が流れていました。
すでに地元紙では報じられていましたので驚きはありませんでしたが、気になったのは党人として自民党の指示に従うというくだりでした。これでわかるのは、出馬は自分の思いだったが党から言われればあきらめるという姿勢で、こんな自主性のない人が政治にかかわり市長としてトップをめざそうとしていたのが信じられません。
それにしても、自民党とはいっても国政とは違って地方の保守的な考えの人たちの集まりというのが実態ですから、これはいわば党派ということになりますし、議会でいえば同意義の存在として会派というものがあります。
この機会に、地方政治における党派会派の存在意義を考えてみたいと思います。

現在の弘前市議会は、憲政公明・望雲会・弘前市民クラブ・自民の会・無所属市民の会に日本共産党の6会派と無所属4名という構成になっています。
ここで注目すべきは、自民の会と名乗る会派がありますが、他の会派にも当然自民党籍を持つ人がいますし、憲政公明には2名の公明党員、市民クラブには2名の社民党員がいるとおり、会派というのは党派とイコールではありません。
逆に、会派はバラバラでも共産党の前に集めた5会派は、先の市長選において葛西候補支援の議員団を構成し、5月の補正予算採決にあたっても5会派共同での討論をするなど、いわゆる市長「与党」という党派そのものの行動をしています。
それならば一つの会派でよいのではないかというのがもっともな見方ですが、政策的な相違ではなく議長や委員長といった議会内のポストや○○組合や□□審議会といった宛職を手に入れるために合従連衡しているのが実情です。

そんな意味のないものは廃止すればよいと思いますが、私自身も議員時代は会派に所属していました。
それは、会派に所属しないと議会の方向性を話し合う会派代表者会議で発言権が得られないですし、公式な場である議会運営委員会にも席が持てないからでした。
会派は悪であり見直すべき存在ですが、それを外で遠吠えしても変えられないので、会派に入って少しでもよい方向に向けようと思っていたのです。
ただし、5人会派の時期も2人になった際も会派で議決を拘束しないルールでしたので、会派の中で意見が違えば賛成反対に別れることもしばしばあり、話し合いの場に参画するという実利を得ながら自らの意見を貫くという姿勢を守ることができていました。
次期の選挙でも多くの議員は再選される形になりますので、一気に会派をなくすというのが実現するとは思えませんが、当選の暁には会派主義で進めないことをまず主張し、それがかなわない場合は前回と同じく議決拘束をしない自由な会派を構成することで臨みたいと思います。

こういう、議会の慣習によって改革が進んでいかないことも明らかにしながら、皆さんにも考えていただきたいと思っています。

2014年6月4日水曜日

最低賃金のニュースに思う

米シアトルで「最低賃金1,500円」満場一致で可決というニュースが飛びこんできました。
詳細は不明ですが、ファストフードの非正規労働者のストライキが発端となって、米国で存在するとは驚きの社会主義派の議員の尽力で議会が動いたということのようです。

一方、日本では民主党政権のマニフェストに最低賃金1000円がうたわれていましたが形になることはなく、弘前市においても所得の向上というスローガンはあっても具体策はないのが実情です。
以前、私は「市政を変えるマニフェスト」で市職員の給与総額20億円カットを打ち出したのですが、このねらいは市民税の減額のための財源確保と、もう一つは平均給与が650万円前後と市民の平均所得の倍以上になっている格差を少しでも是正したいという思いからでした。
これだけは、マニフェストで協定を結んだ当時の葛西憲之候補から拒否されたのですが、そこには市役所職員の労働団体である市労連から連合を通じての申し入れがあったと推察されます。
市内有数の高給企業の所得が減れば市の経済に影響するという批判もいただきましたし、葛西市長は財源確保のために従来もらえていなかった補助金を受けたり交付金と連動する借金となるよう工夫をこらして事業を展開する手法をとっていますが、やはり一般市民からは市役所の給料は高いという声を聞きますし、外からの財源があてにできない時代が早晩来ることを考えれば、やはり給与削減は必要だと今でも思っています。

先ほどのニュースに戻りますと、シアトルでは議員が所得格差諮問委員会で労働者・企業・非営利団体の代表者に働きかけて段階的な引き上げという妥協案での合意を得たことにもふれていますが、現在の弘前市では議会の委員会は市に対する議員側からの一方的な質問の場であって議論を重ねて成案を練ることはありませんし、市は各種審議議会などで市民や各団体と話し合っていますが議会と市民が意見交換する機会もありません。
日本の先進的な議会でも、市民への報告ばかりでなく議会としての政策形成のために意見交換の場を作るところが出てきていますが、シアトルの場合も少数派と思われる立場の議員が動いても正しい主張であれば全会一致となっているように、議員個人のエゴや会派としてのしがらみを超えて全員がチームとして動くことが改革が進む最大の要因であると、改めて痛感します。
弘前市だけでなく多くの議会では、共産党からの提案やそれにかかわる団体からの請願陳情であればすべてノーという風潮がいまだにはびこっていますが、よいこと正しいことであれば誰の主張でも受け入れて検討するのが、議会の本来あるべき姿だと思います。

今回のニュースは、二つの大きな課題を突きつけるものだけに、今後の政策検討の際に心してかかりたいと思っています。