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2015年3月8日日曜日

はるか夢球場は25億円で済まない

ほとんど傍聴できなかった一般質問ですが、一番多くの議員が取り上げたのはプロ野球公式戦誘致とそのためのはるか夢球場の改修というテーマでしたが、地元紙の報道によれば2017年度の実現に向けて14300人のスタンド増設などを総工費25億円をかけて行う方針との答弁だったようです。
野球ファンからすれば安いものと思うかも知れませんが、そのファンの一人であっても政治にかかわる立場としては非常に問題を感じます。

地元紙も、総事業費25億円でも市の負担は4.2億円と書くほど、葛西市長の補助金マジックにかかっていますが、何度も取り上げているとおり、国から交付金や補助金で有利な財源確保ができるというのは、国民としては借金を増やすことに加担しているという視点でとらえなおすべきですし、国としても地方からの声に大盤振る舞いしてはいけない危険水域で自分たちはすでにおぼれているという立場で判断してもらいたいものだと思っています。
さらに考えなければならないのは、球場を改修するところまでは補助金をあてにできるかも知れないにしても、その後の維持費については市にのしかかってくるわけですから、それにはどれだけの支出が見こまれるのか、そのランニングコストをカバーできるだけの入場者や使用料を見こめるのかといった綿密な中長期計画を検討しているかどうかは論じられている様子が見えないところに大きな不安を感じます。
岩木山総合運動公園にある天然芝のサッカーグラウンドで聞いたことですが、良質な芝を維持するためには一回の使用料を上回る維持費がかかっているのだそうで、球場を改修したにもかかわらず満員にできるような試合やイベントは何度もなく赤字だけがふくらんでいくのでは、市の財政には大きな足かせになってしまいます。

政治には、真面目で前例踏襲の行政マンにはない夢を語り実現させるという役割があるのは重々承知していますし、私としても次につながる提言をしたいと思って日々考えていますが、国そのものの借金はふくらみ続けているのにそれをあてにしての事業は慎むべきだと思いますし、まずは市民にとって優先すべき生活問題の解決から取り組んで、自主財源でも取りかかれる余裕が生まれた時にはじめて動くべき事業だと、今回の公式戦や球場改修については受けとめています。
我が師である北川正恭先生は、政治が利益を分配する:時代から不利益を配分する役割に変わってきたと喝破されていましたが、私も目先の夢を見せることより、将来の不利益を最小限にするためにあえて嫌われる物言いをしていく政治家であろうと心しています。

2015年2月19日木曜日

今さら膨張型予算でいいのか

先週末の大雪対策や気になる問題が続いた関係で論じるのが後回しになりましたが、明日開会となる定例会に上程される一般会計予算案は、7年連続の増額で総額817億円という史上最大規模です。
葛西市長の補助金や交付税算入などで有利な財源があれば積極的に活用するという方針に沿っての予算であることを、地元紙も見出しに「有利な財源活用」とつけているわけですが、改めてこの姿勢でよいのか考えてみたいと思います。

年頭の地方創生の件でも述べたように、国・県の補助金に頼る事業はもらったはいいけれどもワンサイクルで効果が続かないという、成果の面でも問題がありますが、それ以前に市の財政に影響はなくても国の懐を痛めるやり方だけに、国民として国の借金を増やす手法をよしとしていいのかという立場から考えるべきだと私は思います。
また、今回の予算では赤煉瓦の吉井倉庫を取得して文化交流施設に活用していくという目玉もあるようですが、民間が動いて成功している紫波町オガールとは正反対の方向ですし、何でもかんでも市がかかわっていくという方針では市が肥大化していく一方であるとともに、お役所的な堅さや舵取りの遅れを招くことも考えられるだけに、個別の案件でも検討すべき問題も見えています。

一方、予算が傍聴し続けているのとは反比例して、市の人口は減り続けていて、2/1現在で177,945人となっています。
それだけ、負担できる人数も受益することになる人数も少なくなっていることを考えれば、予算そのものも縮小させていくべきだと思いますが、石垣修理というやらなければならない事業はさておき、市役所増築や岩木庁舎改修といったハコモノ建設が多いというのでは、時代に逆行しているといわざるを得ません。
この人口減少は、新総合計画である「弘前市経営計画」の最大のテーマとされていますが、今年度は成果が上がらなかったというのが数字に出ているのですから、これを打開するために斬新な視点による事業に転換することこそ求められているはずですが、そういう目玉事業は見受けられないようですし、先日お知らせしたように笹森町子育て支援センターの廃止を代替できる事業は苦渋の選択ながらも打ち出されないなど、人口減少対策の最大の手だてであるはずの子育て施策では後退している感すらあるのが気がかりです。

順調に進んでいるように見える葛西市政ですが、見方を変えれば問題が散見されるだけに、明日からの定例会には市民の皆さんに関心を持っていただきたいと思います。

2015年2月10日火曜日

ふるさと納税ブームへの懸念

二日前にふるさと納税の問題を取り上げたばかりですが、昨夜の深夜番組「月曜から夜ふかし」で取り上げられていた内容を見て、改めて問題が見えないままでブーム化する懸念を強く感じましたので、三たび論じておきたいと思います。

番組では、必ず得できる制度としてふるさと納税を取り上げ、自分のふるさとでなくてもよいこと・寄附金であること・プレゼントがつきものであることを紹介して、年間300万円の寄附を200自治体に振り分けている人からは「(控除額の)2000円でもらえるお取り寄せギフト」というコメントまで引き出していました。
この人は、300万円まで寄附できるほどの高額所得者であることも紹介されていましたが、そのプレゼントだけで食費もかからないとまで言うほどの産品が毎日のように届くのだそうで、今話題のピケティの論ではありませんが、所得のある人ほど得ができる仕組みであることまで見えてきます。
一方で、ふるさと納税を受け取る側として13億円という桁外れの寄附を受けている長崎県平戸市が紹介されていましたが、プレゼンとのために地元産品が大量に購入されるため、地元業者がうれしい悲鳴を上げる姿もあって、これだけ見ると首都圏でふるさと納税に回される側の自治体だけが損しているものの、それをねらった仕組みなので遠慮せずに活用しましょうという内容でした。

MCであるマツコ・デラックスも、出身地にふるさと納税しようかなあとコメントしていましたが、これでさらにブームが広がってしまえば抱えている問題が拡大してしまうだけに気がかりです。
ふるさと納税を行う側としては、そのことで自治体に寄附金が入り自分はプレゼントを受けられる一挙両得の制度と思っているでしょうが、控除額を引いた分が収まるとしてもその見返りに届くプレゼント購入に回っているのであれば、本来の自治体を応援するという形にはなりませんので、何のための仕組みなのかということになります。
また、財源が寄附金かどうかはさておき、プレゼンとのために産品を自治体が買い上げるというのは、仮にそれが地元を代表する名産物であっても売上の保証をする=地元業者を補助金づけにするのと同じことで、何度も指摘している補助金行政を知らぬ間に拡散させてしまうことになりますし、この制度が変わった際には業者への打撃も避けられないと思います。
こういった問題が見えないままに、人気番組やサイトでふるさと納税がカジュアルに広まってしまうことへの懸念を、皆さんにも理解していただきたいと思います。

弘前市の石垣普請応援コースは、石垣への刻銘というインセンティブだけだと思いますが、他の4コースでもプレゼンとなしでも集まる寄附を最大限活用させてもらう形で、額にとらわれない方針で取り組むべきだと思います。

2015年1月27日火曜日

地域おこし協力隊も補助事業

もうすぐ相馬地区の分も応募締切となる地域おこし協力隊員募集の件ですが、日本一の高齢化率である長野県南牧村ではいまだに応募が1件もなく焦っているという報道があるように、これが本当の意味での地域おこしにつながるのか疑問を抱かせる状況も生じています。
この事業を改めて調べてみると、総務省が所管して2009年度からスタートし昨年度で314自治体978人が任命されているようですので、今年度で1000人を超える人たちが都市圏から田舎に移住する形となっているのですが、当然のことながら国からの特別交付金による補助事業で行われているわけです。
地方創生の件でも論じたとおり、補助金頼みでの地域おこしには反対の立場に立つ者としては、弘前市でも応募の有無にかかわらず事業の実施を再検討すべきだと思います。

この事業には、最大3年間で上限350万円の特別交付金が出る仕組みですので、昨年度の時点で少なくとも88自治体では事業完了を迎えていることになりますが、自治体がその後も単独予算もしくは独自財源を確保して隊員が活動できているのはどれだけあるのか見えないだけに、事業として成果が上がっているのか情報を得て分析したいものだと思っています。
単純に考えても、3年間で1050万円が1000人以上の隊員に支給されるわけで、全体でみると100億円以上の支出となるわけで、これで成果が出ないで補助年度で事業終了しているのであれば、まさにバラマキ予算ということになりますし、隊員の研修などにかかわる「地域サポート人ネットワーク全国協議会」や「移住・交流推進機構」などの(何となく天下り先に思える)関連団体にも予算は出ていくわけですから、想像以上の事業スキームだろうと思います。
弘前市でいえば2人という少人数で大した予算をもらっているわけではないと見えるかも知れませんが、そのツケは市民としてではなく国民として背負うことになるわけですから、市がよければよいという発想も変えていかなくてはなりません。

若きまちづくりのプロ・木下斉君が「なぜ地方は補助金をもらっても衰退するのか」と題した論考で、補助金ではワンサイクルしか回らないことや民間が乗り出していくような事業でなければ成功するはずがないと喝破していますが、この観点からすれば地域おこし協力隊はまさにドツボにはまっている事業といえます。
仮に応募があって採用される人が出た場合に、その後の落としどころを見すえていかないと、せっかく来た人たちの人生を狂わせることになる責任を思いながらかかわっていくのが、相馬の人間であり市政を志す者の立場だと思っています。

2015年1月6日火曜日

地方創生、必要ですか?

今朝の地元紙2紙には、県内自治体首長の年頭の抱負が掲載されていましたが、葛西市長におかれては地方創生に積極的に取り組むと打ち出されていました。
これは安倍政権において来年度の目玉となる政策で、これまでのがんじがらめの補助金とは違って簡単に言えば自治体が計画を策定したものに交付する形だけに、早くよい計画をつくることが求められますし、国県の補助金や有利な起債を頼みに積極的に事業展開していくのを基本姿勢としている葛西市長にとっては渡りに船と思えていることでしょう。
今回は、この地方創生そして補助金頼みの行政運営について私見を述べたいと思います。

地方創生については、何度か紹介している木下斉君が鋭く切りこんでいまして、予算や計画の自由度が高いといっても結局国が指針を決めて総額の予算を握り地方に配分するという基本構造が変わっていないこと、さらにこれまでの地方再生の取り組みの失敗について反省がないままに進めているうちは成功につながるはずがないと喝破しています。
その木下君が失敗例として示している7例には、青森市アウガ・三沢市スカイプラザの県内2例が含まれていまして、同じく中心市街地活性化事業の核と位置づけられているヒロロを抱える弘前市には、他人ごとではない厳しい指摘と受けとめるべきだと思います。
それ以前に、国が新たな政策を打ち出したからといって、それに乗っかって新規事業に取り組むというのは、市にとっては懐が痛まないやり方だとしても、国民という立場からすれば成功につながるとは思えないバラマキ政策が各地で展開されるのに市が加担しているわけですから、これを見過ごしていいはずがありません。
すべての補助事業を否定するわけではありませんが、こういった手上げ方式で痛い目にあうのは岩木側市民ゴルフ場や弥生リゾートという過去もあるわけですから、地方創生事業も介2年も先送りにする護予防事業(これは実際は慎重というより怠惰な対応ですが)と同じくらいの慎重な対応で十分、いやより慎重であるべきだと思うのです。

地方再生の成功例である紫波町オガールができる限り民間で動いているのに対し、ヒロロにしても民間会社が経営しているかに見せても立ち上げのところから補助金づけでしたし、今でも行政スペースに支えられているような状況では、会社が責任を取ってサンセットさせるのかまたしても行政が尻ぬぐいすることになるのか予断を許さないことも懸念されるだけに、補助金頼みで行くのかどうかは今後の市政運営において大きく立場を違える意味を持つと思います。
もちろん、私は補助金に頼らないやり方を模索して葛西市長と対峙したいと思いますし、その一歩目として地方創生には厳しく向き合うつもりです。

2014年12月18日木曜日

地域おこし協力隊への疑問

広報ひろさきで1面トップでしたので、ご覧になった方も多いと思いますが、相馬地区地域おこし協力隊員を2名募集するのだそうです。
「そうです」というくらいで、支所を通じての町会連合会への情報提供もなく、主管課である農業政策課長は町会在住なのですが最近顔合わせの機会もなく教えてもらっていませんでしたので、お米ではありませんが青天の霹靂です。

記事によれば、都市地域に住んでいて相馬村地域に移住して活性化に積極的に活動できる50歳未満の人2名ということのようですが、先日の過疎計画意見交換会でも話題にも上らず、具体的にどんな活動をするのかわかりませんし、それに対して16.6万円の給料が支払われるというのですから、謎としかいいようがありません。
曲がりなりにも、相馬村は明治の村制発足以来100年以上にわたって一つの村として自立した村づくりをしてきましたし、そういう土台があるからこそ私などはコミュニティスクール導入で地域による学校運営まで夢想しているわけですが、今回の話はいかにも相馬には力がないから外からの応援を入れましょうと言われた感じで、考えれば考えるほど腹が立ってきます。

これが成功するためには、何より地域の理解が必要であるのに最初からボタンのかけ違えをしているだけに限りなく失敗の気配しかしないのですが、もう一つお知らせしておきたいのは震災支援以来のご縁のある岩手県野田村では臨時職員を震災後の定住交流促進事業を担当する「のだ村魅力発信隊」として雇用しています。
私も何度か一緒させていただいたことがあり、活動もBlogで発信するなど元気に活動してきたのですが、がんばればがんばるほど自分たちの思いと行政で取り組むべき範囲とのズレが生じて、来年4月から村内の民泊の方々と連携して宿泊や観光を通じた交流を推進するNPOを設立することにしたそうで、少しずつ準備に取りかかっているところです。
入口としては、魅力発信隊と地域おこし協力隊は同じ形ですが、野田村の場合は震災によって関西からの学生ボランティアが宿泊する形でかかわっていたり、昨年の「あまちゃん」ブームを一過性のもので終わらせないために取り組むべきことがあり、その活動から次のステップをめざすことになったわけですが、それにひきかえ相馬村では今すぐ何かをしなければならない課題も見えず、それを他力本願で進める前に地元でがんばるべきだと思うだけに、こういうことでも野田村から学ぶべきことがあると思います。

それでも、相馬村のためにがんばりたいという縁者が都市部に住んでいましたら、ぜひとも応募するようお知らせしてください。(こんな伝言のために、広報を使うというのも前代未聞ですが。)