介護保険料据え置きは葛西市政最大の失政だと何度か指摘してきましたが、最近お会いした方から二つ気になることを聞きました。
一つは、障がいを持ちながら生活している方からで、これまで24枚支給されていた無料タクシーチケットが今年度は12枚にされ来年度には制度が廃止になるというのです。
その方は介護保険の第2号被保険者として要介護認定されているため、市からは介護タクシーの利用ができるのだからという理屈の通らない説明をされているのだそうですが、それを利用するには基本としてあらかじめ介護サービス計画に盛られて予定どおりに利用する形となり、急な用件ができて利用するというのは台数や開業時間の問題で対応してもらえるのが困難ですし、予定が遅れて帰宅する際などのためにタクシーチケットを伝家の宝刀のごとく使ってきたのが、これからはどんどん大変になっていくし、外出の自由がなくなってしまうと嘆いていました。
このことだけでも問題なのですが、こういう福祉サービスを実施するための財源が地域福祉基金であり、今回の介護保険料据え置きのためという想定外の流用されたのが縮小廃止の要因となっているとしたら、多くの市民を一時的に安堵させるために障がいを持つ人たちに大きな迷惑をかけることになっているわけです。
最大多数の幸福を求めるのが政治の使命ではありますが、そのために弱者をいじめるようなやり方ではおかしいと思います。
もう一つは、この地域福祉基金による据え置きという違法行為が県でも問題とされているのだそうで、場合によっては国レベルでの指導が行われて据え置きそのものを撤回して本来算定されている6603円にせざるを得なくなる可能性すら出てくるという話です。
3年後の大幅アップよりは、前期3年間の利用状況をふまえた痛みを市民全体で受けとめるべきだとする私の立場からすれば、適切な指導改善が早く行われるべきだと思うのですが、実際にこういう事態となれば全国で初の汚名となりますし、自らの軽はずみな約束を強行させた葛西市長の責任はもちろん、法的に問題があるのを食い止められない法務監や健康福祉部長・介護福祉課長などの行政スタッフ、そしてまったくまともな質疑もせずに承認の議決をした市議会には大きな責任があるはずです。
このまま進めば3年後に大幅アップ、据え置き撤回となれば汚名ばかりでなく一から徴収をやり直すという行政的な大混乱も生じるという、まさに進むも地獄引くも地獄という状況だというのを、市民の皆さんには心していただきたいと思います。
何といっても、この問題をしっかり議論できる議員の不在が招いたことだと思いますので、何としても復帰しなければとの思いを改めて強くしています。
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