雪も一段落して久々に岩木山頂まで澄み渡る冬晴れの一日ですが、市役所内部では予算策定の最終コーナーにさしかかっていることと思います。
「思います」と書いたように、弘前市では予算策定の作業状況は公開されていませんが、ネットで検索すれば石川県加賀市・北海道釧路市など「見える化」に取り組んでいる自治体は、少ないながらも増えてきているのがわかります。
このことに関しては、在職中も質問で取り上げたとこがあったのですがBlogなどでは残しておらず、今回のBlogでも決算の仕分けについては何度も書き連ねながらもふれていませんでしたので、ここで論じておきたいと思います。
加賀市の例を見ますと、10月中旬から予算策定作業に入り、外部評価を経て予算要求が行われ、これに市民からの意見募集をしながら財政担当の調整から最終予算案へと進んでいく過程をすべてオープンにしています。
この「見える化」のメリットは、どの段階で予算額や事業そのものが増減したのかが明らかになるので、予算の透明性が高まるのはもちろん、その妥当性を問うことがしやすくなり、それだけ議員としても事業の概要などといった入口の質問ではなく事業の適正さや成果指標といった政策的な内容で切りこむレベルが求められます。
弘前市議会では、予算決算特別委員会において下らない質問が多いのを逆手にとって質問時間制限という自らの首を絞めるマネをしていますが、市の側で先手を打って概要ばかりでなく情報公開していれば自ずと聞くまでもないという流れになるわけですし、議会の側からこそ「見える化」を求めていくべきなのですが、そのような動きは見られずに終わりそうです。
もう一つには、一旦議会に提案してしまうと片言たりとも修正をさせない雰囲気で臨むことになる(これ自体も問題だと思っていますが)だけに、作業過程であれば有益な意見や指摘も柔軟に取り入れることがしやすいと思いますので、よりよい予算づくりの面からも必要なことですし、何より現在は蚊帳の外に置かれている市民が意見できるというのが我がこととしての予算という意識づけにつながるはずですから、大事な仕組みなのです。
私からすれば、決算での仕分けと予算の「見える化」がセットになってこそ、PDCAサイクルでの行政運営と言えると思うのですが、このどちらも前向きな答弁をもらえず、さらに4年たっても取り入れられないということからすれば、本当にマニフェスト型の姿勢をめざしているのか疑問符がつきます。
それだけに、当選の暁には強く求めていくつもりですが、決算の仕分けは議員個人でも各課を回って取り組むことができるのに対し、予算の「見える化」は市の側が動かない限り変わらないだけに、実現を約束できるものではありません。
実現するには、それだけの市民の関心や声が必要だと思いますので、ぜひご理解と応援をいただきたいと思います。
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