別件で正午に来庁する予定もありましたので、久しぶりに菊池勲市議の一般質問を傍聴しました。
質問項目は、順番にスポーツ・市職員の仕事力向上に国民健康保険でしたが、市民にとっては一番かかわりのある国保のことでは健康であれば保険料を安くするインセンティブの提案をしていましたが時間切れで終わってしまったのが残念でした。
ただ、スポーツについてはスポーツ少年団いわゆるスポ少について質問を重ねていましたので、現実にスポ少のコーチをしている立場として、スポ少と学校教育のかかわりやあり方について考えをまとめておきたいと思います。
菊池市議の指摘では、スポ少が小学校の部活動から切り離されて以来、保護者中心の指導者による勝利至上主義がはびこり教育的意義が失われていることを教育委員会として是正していくべきではないかということで、スポ少側から学校との話し合いの機会をもうけてほしいという声も聞いているとも発言していましたが、相馬スポーツ少年団の代表そして陸上のコーチとして7年目となった私からすれば、相馬小の状況とは全然違うと断言できます。
相馬小では、陸上と野球はそれぞれのスポ少単位団として存在していて、他にマラソン中心のアスリートクラブとバレーボールのチームがあり、この二つは種目の協会には団体登録していますが、スポ少ではありません。
これら4つのクラブを指導しているのは、保護者ではなく地域の競技経験者ですし、野球の場合は勝利至上主義というよりも試合至上主義で毎週試合が組まれているのには疑問を感じますが、それぞれの指導では勝つためよりは少しでもスポーツに親しんで好きになってもらうことに重きを置いており、それ以上にスポーツを通じてルールを守ることを厳しく指導しているのは、4つとも共通していると思います。
学校とのかかわりでは、体育館やグラウンドの使用調整のために年度初めに活動予定を提出すこと、登録人数に応じてPTAから補助金が出るくらいで、指導の内容や子どもたちの体調のことで学校から注文もほとんどなく、それぞれのクラブで主体的に活動しているので問題はないといえる状況です。
菊池市議には自分なりの情報網があり、それをふまえての質問だったとは思いますが、自分の周りだけでない情報収集に努めれば、もう少し違った角度から考えたり切れこめたと思うだけに残念です。
私にしても陸上のことしかわかりませんが、少子化や保護者・指導者の負担感の増大で活動が狭まってきているというのは事実だと思いますが、これは部活動として教員が指導にあたる中学校でも同じことですし、現に相馬中野球部は単独ではチームが作れず合同チームで大会に臨んでいます。
そこで問題となるのは、中学校の場合は以前からある部活に縛られて、赴任した先生が経験の有無にかかわらず顧問を振り分けられていること、さらに生徒も部活全員参加で好きでなくても文化系を含めてどれかに所属しなくてはならないという、二重の強制力が働く場で本当にスポーツや文化活動を楽しみ何かを学ぶことなどできるのかということです。
スポーツと教育という意味では、無理がかかっている中学校の方がより問題であるし、参加したい子がやりたいスポーツでがんばり、全員がスポーツが得意というわけではない先生方に無理をさせずに済む小学校の方がまだましと言えます。
もともと、スポーツは余暇と語源を同じくするもので、そこから何かを学ぶよりそれ自体を楽しむことが大事なのですから、教育とのしがらみを断ち切った推進計画を策定してはという大胆な提言であれば傾聴に値したと思います。
それにしても、一人の議員の一つの諮問項目だけでもこれだけ分析評価できるのですから、もっとさまざまな分野のことを一つずつ腑分けして提言を重ねていきたいと思います。
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