これは、2009年に策定された基本方針には「規模適正化」という冠がついていたように小中再編を目的に仕立ていたのを、少子化がさらに進行する時機にあわせて子どもたちのために必要な教育のあり方を中学校区で意見交換をした上で来年度までに考えていくのが目的ですが、昨年度が16学区で165人の参加しかなく今年度改めて開催することになったのです。
会には工藤教育推進監と学校関係の3課長に事務局まで頭数をそろえていたのに対して、地元からは7人(うち2名は小中校長)という申し訳ない参集状況で、統合といったリアルな課題を突きつけられない限り教育を語り合う場に参加もしないのでは、教育に注文をつける権利すらないと言わざるを得ません。
それだけに、参加したからには思っていたことをぶつけておこうと思い、約1時間の意見交換の半分くらいは言いたい放題に語らせていただきましたので、その内容をここで明らかにして皆さんにも考えていただこうと思います。
最初に話題になったのが中学校の部活のことで、野球部の保護者から現在は相馬中・西目屋中で合同チームを作っているのが来年度の東目屋中・西目屋中の統合でどうなるのかという質問があったのを受けて、小学校よりも人数が少なくなる中学校では部活の数が少なくなるばかりでなく、顧問となる先生も専門ではないことが普通になっているだけに、小学校のスポ少のように地域クラブ単位での活動に切り替えるべきだと提案しました。
これに対しては、先に行われた地区でスポ少の勝利至上主義の弊害という問題も出されていることを紹介しながら、部活を通じた教育と希望する活動に参加できる環境づくりのバランスを取りながら考えていきたいとのことでした。
学校の規模・学区の問題では、市としては再編には消極的だというのを前提に、中学校の小規模化が進めば専門科目の先生から教えてもらうのが難しくなるだけに、担任以外の先生は市全体でプールする形にして巡回やITを使っての遠隔授業にあたるような、思い切った対策を検討してほしいと伝えました。
これは、現在の県の仕組みでも複数校兼任は可能なのだそうですし、ITの活用はさらに進んでいくことなので、こういった合わせ技での大胆な改革が求められてくると思います。
さらに、これが実現して一校あたりの専任教員数が減少する可能性が出てくれば、小中一貫教育や地域との連携を深めるためにもコミュニティスクールや学校地域支援本部制度を導入して、コーディネーターが学校運営にかかわったり、多様化する学習障がいや子どもへのアプローチだけでは解決できない問題への対応のためにスクール・ソーシャルワーカーを配置するといった人材活用もお願いしておきました。
他にも、佐藤前教育長が推進したインクルーシブ教育を捨て去らないことや、郷土を愛する教育の中では武道必修化にからめて前田光世を知ってもらうことも述べましたので、これからの小中教育にかかわる提言は言い尽くした感じです。
この中で、皆さんにも考えていただきたい、また意見を聞かせていただきたいのは、
- 中学校部活動の地域クラブ化
- 専門科目の先生から学べるよう巡回教員などの工夫
- 学校運営にコーディネーター配置
どのような教育を行うかは市にとっても百年の大計ですので、私も真剣に考えていくつもりです。
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