東洋経済オンラインで昨年度の地方公務員所得ランキングが公表されていましたので、目を皿にしてさがしてみたのですが、500位以内には弘前市はおろか県都・青森市も八戸市も見あたりませんでした。
同規模の市ばかりでなく、東北の町村でランクインしているところもありますし、わかりやすいところでいえば大館市も363位ですので、県民所得の低さに伴って公務員所得も抑えられているようですし、500位が605万円というのに対して、市が公表している平均給与は550万円ですので、全国の中では高いとはいえないのが現実です。
ただし、2012年度の県民所得は345万円とされていて市職員給与より200万円以上も低いですし、その中でも弘前市をはじめとする津軽地方が南部地方に比べて低いのは周知の事実ですので、市民所得と市職員給与ではやはり倍近い開きがあるのは変わっていないだけに、市職員の給与は高いとか一定額以上を地域通貨でと主張した前提は残念ながら崩れていません。
どういう比較をするかで高いとも高くないとも言える市職員給与ですが、ここで考えなくてはならないのは職員自身が現在の仕事に見合った給与だと納得できているかどうかということです。
庁内シンクタンクや元プロ野球選手採用の際にふれたような県庁や外部人材の登用、マニフェストや経営計画以外のところからも次々とふってわいてくる新規事業、毎年のように繰り返されて理解しがたい機構改革などの状況からすると、職員の負担感の増大やモチベーションダウンは避けられない状況にもかかわらず、給与が下がり続けてきたことを考え合わせると、今年は久々にアップしたとはいえ気の毒に思えてきます。
ところで、一市民また町会長の立場でかかわってきた現場職員を知れば知るほど、それぞれ真面目すぎるほど自分の仕事を貫徹させようと勤勉に働いていると思っていますが、こういう市民からの評価が反映されないシステムであるのも、高い低いの判断の上では欠けている部分だと思います。
市長などの特別職には報酬審議会があって市民の声が反映される形を取っていますが、これは数年ごとにしか開催されないものですし、市民評価会議という形で曲がりなりにも市役所の仕事を評価するシステムがあるのですから、この評価が給与に連動するとなれば委員も真剣に評価にあたるでしょうし、市民にも関心を持ってもらうことにつながるでしょう。
すぐに評価と連動とはいかなくても、職員給与を通じて市の仕事ぶりに関心を持ってもらい、そのことで無益な高給批判を封じる手だてを打つことは必要なことだと思います。
さて、皆さんは市職員の給与は高いと思いますか、そうではないと思いますか?
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