今日の朝刊に、今年度の市民後見人養成研修が修了し24名の方が新たに候補者となったことが報じられていました。
同じ研修を2年前に受けただけに、3ヶ月にわたって毎週月曜日丸一日かけて受講を続けた皆さんのご苦労に敬意を表したいと思いますが、実際には次々と任じられるものではないだけに、この養成研修を通じて同様の事業のあり方まで考えてみたいと思います。
市民後見人研修がはじまった翌年に、実際に市民後見人となる人たちのサポートのために市民後見支援センターが設置されて、「あおい森ネット」が受託する形となり、現在はサポートばかりでなく養成研修や終了者のためのフォローアップ研修なども行っています。
これらの研修は無料で受講できるのですが、同じ福祉分野の認知症サポーター養成研修のようにより多くの人に知識を得てもらう目的ではなく、修了することによって市民後見人という報酬を得られる立場になるのですから、一定の人数が確保できた段階や年限を区切って有料での受講とするべきですし、最低年1回のフォローアップを受講しない場合は候補者から外して案内送付をやめるといった取り扱いを進めるべきだと思います。
こればかりでなく、研修そのものは有益な内容だとしても、市として必要な人数はどれくらいなのかを見極めて事業年限を区切るべきものは少なくないと思いますし、たとえば防災士資格も取得できるようになる防災マイスター研修も毎週土曜日の研修では受講できない人のために開催方法を検討することも考えなくてはならないと思います。
また、こういった研修は受託先が限られているのは事実ですが、年限を区切らず継続していくのでは、市民後見人をサポートするのがメインではなく研修を実施するために支援センターが存立するという本末転倒なあり方になりかねませんので、こういった視点で事業を仕分けする必要と意義があると思います。
言うまでもなく、市民後見人のサポートや養成研修ではビジネスとして成り立つものではなく、これをスタートアップさせるためには行政の力が必要ですが、いいことであれば何でもいつまでも予算をつけるという時代ではなくなっていますし、先日北川正恭先生がおっしゃっていたように利益を分配するのから不利益を分配するのがこれからの行政の仕事だとすれば、そのために悪者と思われても仕分けをするのが議会の仕事であるべきだと思っています。
配分は少なくなっても少しでも多くの市民に分配できるようにするのが行政からのプレゼントなのだと、クリスマスイブにあたって考えたところです。
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