今日は午後から夜まで市内での予定が重なっていますが、夕方に地元の相馬ねぷた愛好会の総会があるので一旦戻ってくるという目まぐるしい一日だけに、天気が上がってホッとしているところです。
つい先日、市とねぷた団体などとの間で「運行安全指針案」が話し合われたそうですので、冬に改めてねぷたのあり方について考えてみたいと思います。
指針案としては、運行時の点検の義務化・違反した場合にはペナルティを科す・参加者の運行時の飲酒禁止・参加団体全加入による組織設立・運航団体も主催者に加わるといった内容が示されたようですが、参加台数の制限や新規団体の加入資格についても検討することになりそうです。
参加している立場からしても、おおむね納得できる項目が並んでいますが、今年の事故や近年の過剰な参加台数などへの対応としては妥当であっても、弘前ねぷたまつりはどうあるべきかという長期的な視点が足りないように思います。
事故の教訓として、点検の義務化やペナルティというのは当然のことですが、原因となった昇降機のようなメカを必要とするねぷたの大型化という問題をどうするのかという論点は見えていないように感じます。
事故直後の論考で示したように、運行コースの看板・信号の問題もありますが、そもそもねぷたは合同運行以外に地元での運行も行うのが普通であり、市内一円で地中化など進められることではありませんから、地元でも運行できる大きさという制限があってしかるべきだと思いますし、現に一番の団体と言ってもよい茂森新町でそうしているのですから、この点は他の団体も見習うべきです。
市としても、看板・信号の撤去に支出するのと、事故防止への早急な対応とまつり全体の統一感を生み出すことで新生ねぷたまつりをPRするために昇降機なしへの更新に補助金を出すのとどちらがいいのか考えてみるべきだと思います。
地元運行の件は、ねぷた団体の参加資格にもかかわることで、元来は町会単位で運行していたのが近年では同好の仲間で参加する団体が増えていて、子どもの姿が見られない同年代ばかりの少人数なねぷたも目につきます。
こういう団体に、いきなり世代構成を是正しろというのは無理難題でしょうから、せめてねぷた小屋を構えている町会での地元運行を義務づけて、それを継続しているうちにその町会の子どもたちも参加してくるような経過措置を講じるといった団体のあり方の見直しも必要です。
正装でなければ運行に参加できないほどイベント化している青森ねぶた・五所川原立佞武多と違って、弘前ねぷたは見てもらうよりも運行することに意義があり、審査日でなければ服装もとがめだてしない自由があって、参加するまつりであることが一番の魅力であると、参加者として思っています。
無形民俗文化財という光栄ある縛りもありますが、地域としてまつりを継続し次世代に継承していくことが一番大事なことだと思いますので、そのためにも目先の対応だけでなく腰をすえた検討をこれからも続けていくべきです。
このあたりのことを、相馬のわげものはどう思っているか、今夜は飲み語ろうと思っています。(笑)
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