今定例会の一般質問でもう一つ気になっていたのは、コミュニティスクールのことでした。
佐藤哲市議が、2年前にはコミュニティスクール実現に向けて進めていくと答弁していたが一向に進展が見られないのを教育長はどう思っているのかと問いただしたところ、佐々木教育長は全中学校区で健全育成協議会を設立して地域とのかかわりを深めるようにしていると歯切れの悪い答弁に終わりました。
佐々木教育長は、教職在任中に二中・裾野中で小中と地域合同の協議会を立ち上げたばかりでなく、一中では市内唯一の地域支援本部でモデル指定を受けるだけの実績をお持ちだっただけに納得がいかなかったのですが、相馬中学区での健全育成協議会発足会を控えていましたので、これまで論評を控えていました。
昨夜、その発足会が開催されましたので、その様子と合わせて報告したいと思います。
健全育成協議会は総勢77名、半分が小中のPTA役員で地域からは町会長・民生児童委員・交通安全委員会・子ども会育成会・保護司などが名前を連ねていて、当日は約半数が出席しました。
事務局である中学校教頭から設立の趣旨が説明され、各団体からの自己紹介や情報交換が行われたのですが、交通安全や少年犯罪のことなどが話題となり、学校が地域のために何ができるのかという方向ばかりで、地域が学校のために何ができるか、さらには地域が中心となって学校を中核とした地域づくりに取り組むといった形にはなりませんでした。
今後、総会や年2回の定例会、ラベンダー植栽といった活動をしていくことになりますが、PTA会長からはもちろん校長会を通じて協議会の意義を理解しているはずの校長からも、これが小中教育改革の入り口でその先にコミュニティスクールがあるということなど、全くふれられずに終わりました。
唯一、中央公民館相馬館の神館長が、小中教育改革に取り組んでいる教育委員会学校改革室のオブザーバー参加を提言してくれましたが、小中再編ばかりでなくコミュニティスクール導入の鍵を握っている担当者がかかわって説明からはじめてもらわないと一歩も進まないでしょうから、蜘蛛の糸一本つながった思いで帰宅しました。
今回感じたのは、仮に教育長に意欲があったとしても現場の校長が意向を軽んじれば改革は止まってしまいますし、PTAや地域の人たちにコミュニティスクールの意義を理解してもらわなければならないだけに、形にするには気が遠くなる時間と働きかけが必要だということです。
佐藤さん以外にもこの問題を取り上げた市議はいるのですが、こうしてみると議会や行政内部では課題と思っていても市民にはさっぱり伝わってもなく理解などされていない問題は山ほどあることを、改めて痛感しました。
地元の件はPTA役員として校長に問いただしたり方向を変える流れに持っていく働きかけをするしかありませんが、市民の皆さんにコミュニティスクールの意義を理解してもらうには政治家として場を作っていく必要があると思っています。
ところで、皆さんはコミュニティスクールって、知っていますか?そして、必要だと思いますか?
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