2015年1月27日火曜日

地域おこし協力隊も補助事業

もうすぐ相馬地区の分も応募締切となる地域おこし協力隊員募集の件ですが、日本一の高齢化率である長野県南牧村ではいまだに応募が1件もなく焦っているという報道があるように、これが本当の意味での地域おこしにつながるのか疑問を抱かせる状況も生じています。
この事業を改めて調べてみると、総務省が所管して2009年度からスタートし昨年度で314自治体978人が任命されているようですので、今年度で1000人を超える人たちが都市圏から田舎に移住する形となっているのですが、当然のことながら国からの特別交付金による補助事業で行われているわけです。
地方創生の件でも論じたとおり、補助金頼みでの地域おこしには反対の立場に立つ者としては、弘前市でも応募の有無にかかわらず事業の実施を再検討すべきだと思います。

この事業には、最大3年間で上限350万円の特別交付金が出る仕組みですので、昨年度の時点で少なくとも88自治体では事業完了を迎えていることになりますが、自治体がその後も単独予算もしくは独自財源を確保して隊員が活動できているのはどれだけあるのか見えないだけに、事業として成果が上がっているのか情報を得て分析したいものだと思っています。
単純に考えても、3年間で1050万円が1000人以上の隊員に支給されるわけで、全体でみると100億円以上の支出となるわけで、これで成果が出ないで補助年度で事業終了しているのであれば、まさにバラマキ予算ということになりますし、隊員の研修などにかかわる「地域サポート人ネットワーク全国協議会」や「移住・交流推進機構」などの(何となく天下り先に思える)関連団体にも予算は出ていくわけですから、想像以上の事業スキームだろうと思います。
弘前市でいえば2人という少人数で大した予算をもらっているわけではないと見えるかも知れませんが、そのツケは市民としてではなく国民として背負うことになるわけですから、市がよければよいという発想も変えていかなくてはなりません。

若きまちづくりのプロ・木下斉君が「なぜ地方は補助金をもらっても衰退するのか」と題した論考で、補助金ではワンサイクルしか回らないことや民間が乗り出していくような事業でなければ成功するはずがないと喝破していますが、この観点からすれば地域おこし協力隊はまさにドツボにはまっている事業といえます。
仮に応募があって採用される人が出た場合に、その後の落としどころを見すえていかないと、せっかく来た人たちの人生を狂わせることになる責任を思いながらかかわっていくのが、相馬の人間であり市政を志す者の立場だと思っています。