2014年8月21日木曜日

意味のある防災訓練を

今日は弘前市総合防災訓練の日でして、運動公園周辺で大がかりな訓練が行われていることと思います。
町会長にも案内はあるのですが、シナリオどおりに進行する訓練では効果がないと指摘してきた身ですので、参加することはない分、緊急対応のことでの経験をまとめて提言につなげたいと思います。

緊急対応のことで一番勉強になったのは、2008年12月に東北電力からいただいたレクチャーでした。
これは、もともと市が停電の際に適切な対応が取れていないことを指摘したのが東北電力弘前支所の幹部の方の目に止まり、電力を預かる立場としての対応やそのための訓練について教えていただき、なかなか入れてはもらえない司令室まで見学させていただくことになったのです。
東北6県に新潟県を加えた7県にまたがる東北電力は、中越地震・中越沖地震の経験もあり、全体レベルの訓練では全域からかけつけた車を弘前運動公園であればどこにどの順番で並ぶのかが明確に決められているといった準備が周到にされているだけでなく、支所レベルでは毎月予告なしに災害発生の一報を流して、そこから可能な方法で連絡を入れた上で交通手段を考えて集合するという訓練を行っていることなどを聞き、感服したことがあります。
それだけの準備ができているからこそ、東日本大震災の際でも停電で機能がマヒした市役所そして近隣にある支所の機能を回復させることを最優先に取り組んでくださったおかげで翌12日の朝には白銀町一帯だけが回復したので、その際に市役所に飛びこんだ私もTwitterで最新の停電や給油の情報を市民向けに発信することができたのです。

ところで、そのレクチャーを受けて一般質問でも市役所の緊急対応について問いただしたのですが、まったく緊迫感のない悠長な回答にあきれたままほうっておいたところに大震災に見舞われてみると、案の定緊急対策本部の最前線に立つ役割の企画課(現在であれば防災安全課)は停電回復後も機能不全のままであり、広報広聴課にも緊急情報を発信する機能がまったく欠けていました。
それが、翌月7日深夜に発生した最大の余震によって8日夕方まで再び停電となった際には、深夜の時間帯にほとんどの幹部職員が顔をそろえ、企画課長はテキパキと指示を伝え、教育委員会では小中学校への連絡について迅速に動いているのを現場で見届けることができ、やはり経験することが最大の学びとなるのを実感しました。
それだけの経験と野田村支援などで学んだものは多かったはずなのに、相貌訓練はいまだに予定調和の世界にとどまっているだけに、ついつい厳しく指摘したくなるのです。

私から提言するとすれば、東北電力ほどの頻度は無理でも年に一回は市役所をあげての抜き打ち緊急対応訓練を行うこと、同じく開庁時間に来庁している市民を巻きこんでの避難訓練を行うこと、さらに5年に一回は1週間以内の実施だけを予告した抜き打ち総合防災訓練を行うこと、こういった実践形式での訓練を組みこむことです。
あわせて、抜き打ちの訓練や現実に起きた際の対応が可能になる緊急連絡網を、市役所だけでなく町会や学校・団体・企業などでも構築することを推進すべきだと思います。
この夏は、各地で思いがけない被害が発生し、そのたびに痛ましい犠牲者が亡くなられているだけに、備えの時点で真剣でなければならないと思うのです。