2014年5月20日火曜日

二日連続の傍聴で感じたこと

昨日の経営計画に続いて、市長選直前ということで骨格予算だったものに本格的な肉づけをする補正予算審議を傍聴しました。
20億円近い補正額で277もの事業を追加する内容だけに、総務・民生・教育といった款ごとの審議で事前通告も質問時間制限もないスタイルだけに議論が白熱するのを期待していたのですが、総務費49事業に対して11人が延べ24項目にわたって2時間を超えた午前から時が進むにつれて質問者も質問数も減っていき、今日も終わるはずがない展開から30分オーバーで修正案の提案採決までもが終わってしまいました。
表にまとめてみましたが、尻すぼみの実態がわかっていただけると思います。

事業数質問者質問項目
総務費491124
民生費1558
衛生費1355
労働費412
農林費44810
商工費7058
土木費3555
消防費1200
教育費3546

まちづくりや行政運営の土台にかかわる総務費については質問が多かったのですが、経営計画において戦略推進システムの中心に位置づけられるビッグデータ・オープンデータについてはまったく質問がなく、一番多くの事業提案があった商工費には観光や公園なども含まれているのですがほとんど質されなかったようなものです。
3月議会で時間制限に質問を阻まれて嘆いていたのに質問をたたみかけようという姿勢が見えなかったり、自分のBlogでは庁舎増築に疑義を呈しながら増額になっても何も問わないというのでは、今回こそが葛西市政の本丸なのに何をやっているのかと思ってしまいます。
昨日といい今日といい予備日にかかってもおかしくない展開でしたが、それを避けるためだけに質問を削るのでは、議論する人としての本分を失ってしまっていると言わざるを得ません。

その中で、一番取り上げられたのはヒロロにかかわる事業でした。
3Fを占める行政スペースである「ヒロロスクウェア」のCMについて一番多くの質問が浴びせられ、B1Fにある地場産品店舗についても市長与党を自認する最大会派から2名の質問があり、CMに関しては無所属議員3名から削除の修正案が提出されて否決されるという顛末でした。
事前の議案配布を受けてから協議を重ねての提出だったと思いますが、今日の議論で一番紛糾したのは産業競争力推進事業の調査業務委託料の積算根拠があやふやだという最大会派・工藤光志議員の質問でしたので、議了したところで一旦休憩を求めて、この部分の削除も含めた修正案であったなら面白かったと思うのですが、提案した側もそこまでの戦術を取ることもなく今日中に終わることに加担したようなものですから、評価のしようがありません。
昨日も原案修正に対する柔軟さがないことを指摘したばかりですが、傍聴しながら読了した元我孫子市長である福嶋浩彦「市民自治」には修正があってこそ議論を重ねたことになるという記述があり、彼我の落差の大きさに落胆するばかりでした。

それにしても、いくら怒っても嘆いても、議場に立たないことにははじまらないことを、つくづく感じた二日間でした。

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