2014年10月23日木曜日

空き家の実態把握を包括に

先ほど東北大学大学院の学生が自宅に回ってきて、「空き家の将来予測と共同管理の基礎研究を目的としたアンケート調査」ということでしたので、簡単なアンケートに協力しておきました。
相馬地区でも空き家が増えてきているのを実感しますし、市全体でも増えてきていることをふまえて、9月定例会で「弘前市空き家・危険家屋の活用・適正管理等に関する条例」いわゆる空き家条例が制定されたように、これからの人口減少とともに生じる問題として真剣に取り組まなくてはならないテーマです。

ところで、その内容を見ますと、空き家にかかわる所有者以外の各主体として上がっているのは、責務あるものとして市と市民、役割があるものとして自治組織・大学・市民活動団体などが列挙されていますが、これで実際に条例が効力を生むようになるのかは疑問ですし、そもそも役割があるとされている自治組織の長たる町会長に何の説明も依頼もないあたりに、やる気のなさを感じます。
空き家条例に先鞭をつけたのは、2009年第4回マニフェスト大賞で最優秀政策賞を受賞した室蘭市・青山剛市議(現市長)の議員提案でしたが、それから5年も経過して各地で制定されるようになると形だけをまねて魂が入ってなくなる悪弊に、この問題も陥っている感があります。
私が空き家問題に関心を持ったのは、青山さんのアクションの前でして、滋賀県余呉町(現長浜市)で空き家を活用したデイサービスセンターを見学し、他にも活用できるところがないか空き家リストを作成しているという先進事例を知ってからのことでした。
これを町の地域包括支援センター(包括)が取り組んでいまして、同時に一人暮らしの高齢者が入院・転居また死去するといった状況把握にもつながっている活動であったため、さっそく包括のブランチである在宅介護支援センターの職員に村内の調査にあたらせたのを思い出します。

このことから提案したいのは、空き家の実態把握に地域包括支援センターを活用してほしいということです。
前述の関係主体には「等」と付記してありますので、必要に応じて主体を加えることは可能だと思いますし、包括には社会福祉士が配属されていて近年では成年後見への取り組みなどを通じて財産問題や遠方の家族との連絡にもかかわっているだけに、エリアを回って気になる物件にあたってもらうには適任です。
こんなことを言うと、現場からは介護予防プランで手一杯だし来年度からの介護保険法改正でもっと大変になりますと悲鳴が聞こえそうですが、包括は介護保険料を財源としているのではなく市からの委託契約で運営することになっていますので、市としての喫緊の課題に取り組んでもらうオプションを契約に盛りこめばよいのです。
当然、業務量が増える分の増額はあってしかるべきですし、空き家条例の主管が建築指導課ですので、この部分だけ別契約とする方がいいのかも知れません。

葛西市長は何ごとにも「オール弘前」という枠組みを強調しますが、空き家条例はまさに建設部も健康福祉部も、さらには町会との連携を考えれば市民文化スポーツ部もかかわって実効をあげなければならない問題ですので、さまざまなことに福祉の力を活用するのを考えていただきたいと思います。