2015年2月10日火曜日

ふるさと納税ブームへの懸念

二日前にふるさと納税の問題を取り上げたばかりですが、昨夜の深夜番組「月曜から夜ふかし」で取り上げられていた内容を見て、改めて問題が見えないままでブーム化する懸念を強く感じましたので、三たび論じておきたいと思います。

番組では、必ず得できる制度としてふるさと納税を取り上げ、自分のふるさとでなくてもよいこと・寄附金であること・プレゼントがつきものであることを紹介して、年間300万円の寄附を200自治体に振り分けている人からは「(控除額の)2000円でもらえるお取り寄せギフト」というコメントまで引き出していました。
この人は、300万円まで寄附できるほどの高額所得者であることも紹介されていましたが、そのプレゼントだけで食費もかからないとまで言うほどの産品が毎日のように届くのだそうで、今話題のピケティの論ではありませんが、所得のある人ほど得ができる仕組みであることまで見えてきます。
一方で、ふるさと納税を受け取る側として13億円という桁外れの寄附を受けている長崎県平戸市が紹介されていましたが、プレゼンとのために地元産品が大量に購入されるため、地元業者がうれしい悲鳴を上げる姿もあって、これだけ見ると首都圏でふるさと納税に回される側の自治体だけが損しているものの、それをねらった仕組みなので遠慮せずに活用しましょうという内容でした。

MCであるマツコ・デラックスも、出身地にふるさと納税しようかなあとコメントしていましたが、これでさらにブームが広がってしまえば抱えている問題が拡大してしまうだけに気がかりです。
ふるさと納税を行う側としては、そのことで自治体に寄附金が入り自分はプレゼントを受けられる一挙両得の制度と思っているでしょうが、控除額を引いた分が収まるとしてもその見返りに届くプレゼント購入に回っているのであれば、本来の自治体を応援するという形にはなりませんので、何のための仕組みなのかということになります。
また、財源が寄附金かどうかはさておき、プレゼンとのために産品を自治体が買い上げるというのは、仮にそれが地元を代表する名産物であっても売上の保証をする=地元業者を補助金づけにするのと同じことで、何度も指摘している補助金行政を知らぬ間に拡散させてしまうことになりますし、この制度が変わった際には業者への打撃も避けられないと思います。
こういった問題が見えないままに、人気番組やサイトでふるさと納税がカジュアルに広まってしまうことへの懸念を、皆さんにも理解していただきたいと思います。

弘前市の石垣普請応援コースは、石垣への刻銘というインセンティブだけだと思いますが、他の4コースでもプレゼンとなしでも集まる寄附を最大限活用させてもらう形で、額にとらわれない方針で取り組むべきだと思います。