2015年2月13日金曜日

介護保険料、もう一つの問題

先日も論じた次期介護保険料の据え置きを葛西市長が正式に表明しました。
今回の表明では、据え置きのために地域福祉基金から7億円を繰り入れること、現在取り組んでいるケアプランチェックなどによる利用適正化が功を奏さなければ3年後には大幅アップになるということでしたが、これは先に指摘したとおりの問題であり、改めて失政のそしりを逃れられないやり方だと思います。
これを繰り返し批判するのではなく、ケアプランチェックという手法の問題を介護支援専門員養成研修指導者という立場から論じたいと思います。

市では、サービス利用の適正化のためにケアプランチェックに取り組んで一定の成果が上がっているとし、来年度はさらに人員を増やして対応させる考えのようです。
これは、事業者が利用者を自分たちのサービスに囲いこむことを抑制するのが最大の目的ですが、これを抑えこむにはケアプランというレベルではなく有料老人ホームや付随するサービスそのものを増やさせないのが一番効果がありますし、それは市が覚悟を決めればできることなのは、何度もお知らせしたとおりです。
その意味でも、限定的な効果しか上がらない手法で職員に苦労させ事業者にも面白くない思いをさせるのはやめるべきなのですが、もっと大きいのはケアプランを立てる意義をまったく理解していないやり方が問題だからです。

私が養成研修で介護支援専門員の卵の皆さんに指導したり、施設で実践してもらったことに、利用者の状況に応じてケアしなければならない内容を計画に盛りこむのは当然のことながら、その方の残された力を生かしてできることを増やしていったり、これだけは実現したいと思っていることを年に一つでもかなえるような前向きなケアプランに取り組むことでした。
実際に、書道を好んだ方に施設のロゴに使用するからとお願いしたところ勇躍して立派な文字を書き上げてくれたり、90歳を超えて車イス生活となりながら東京にいる娘の病気が心配だからという方が上京するのを実現させたことなどで、どれだけ生き生きとしたかを実体験してきた立場からすれば、重箱の隅をつついて前向きなケアプランに取り組む気持ちや時間を削ってしまうようなチェックなど、認められるはずがありません。
こういう問題をはらんでいる手法を拡大しようとしていることや、自分たちが検討してきた介護保険事業計画を踏みにじるような据え置き表明に対して、介護にかかわる業界や団体から反論があってもいいはずですが、それが見られないのも残念なところです。

皆さんにも、財政的なことばかりでなく、ケアプランそのものに悪影響を与える方向に向いている市の介護保険制度に危機感を感じていただきたいと思います。

2015年2月12日木曜日

里山ツーリズムの可能性

午前中は故あってこもっていた建国記念の日でしたが、午後は「ひろさき里山フォーラム」が野市里であり、足を運びました。

たびすけの西谷雷佐代表が自身がスピーカーでもあるコーディネーター、コバヤシライスの小林淳一さん・弘前里山ツーリズムの田中幸樹代表・弘大の藤崎浩幸先生の3人がパネリストでのパネルディスカッションでしたが、4人とも日常の暮らしぶりにふれるツーリズムの魅力と可能性を語り、田中さんと藤崎先生は実際のツーリズムの受け入れ状況を伝えてくれました。
とりわけ雷佐は、雪かき検定やりんごツーリズムに県外からも参加者があることを紹介し、津軽の人間にとっては当たり前で大したこととは思わないことでも、喜んだり驚いてもらえることがたくさんあることの気づきを生かすことがツーリズムの盛り上がりにつながると、さすが路地裏探偵らしい見方で話を展開していて、刮目させてくれました。
当日のプログラムは、第1部で剪定や餅つきなどの体験ツアー、パネルの後にはワークショップと地元の総菜が盛りだくさんの交流会だったのですが、休日の家族サービスで中座することになったのは残念でしたが、地元での活動への協力ばかりでなく野田村との交流でも雷佐や田中さんにはお世話になりたいこともありますので、これからも注目していきたいと思います。

ところで、里山といえば藻谷浩介さんの『里山資本主義』ですが、今回はツーリズムがメインでしたので、サタ小山の活性化や藻谷さんが紹介したような里山ならではの産業おこしのような話題にはなりませんでしたが、この点では藤崎先生が里山には都会の力が必要とふれていたように、交流人口を増やす中からアイデアを持ってきてくれる人材とのマッチングにからんだヒントをお持ちのようでしたし、私からしてもこのテーマで考えたり動いたりしていかなくてはならないと思っているところです。
里山ということであれば、先日論じたメイドイン津軽の津軽塗などは漆の栽培から加工工場までできる環境があると思いますし、それこそ探せばさまざまなチャンスが転がっていると思いますし、それに気づくヒントをツーリズムで訪れた人たちからいただくことが第一歩になれば何よりです。

ぜひ、皆さんにも里山の可能性を考えていただきたいと思います。

2015年2月11日水曜日

まだ議員に人徳を求めますか?

今日は朝までの雪も上がって快晴、相馬地区では村時代からのしきたりでスキー大会なのですが、以前はスキー関係者として競技役員や選手としてかかわり、町会からも選手が出ているのを応援しなければならない町会長の立場でもありますが、そこに行けば2年前に建て替えられた見慣れない実家が目に入るのがイヤで行かなくなりました。
大人げないと言われても仕方のない仕儀ですが、ご存じの方もあるとおり以前勤めていたというより経営していた長慶会騒動で親子の縁を切って以来かかわらないようにしているからですし、長男ながら100年経ったところでの建て替えは何の相談もなく行われてしまいました。
騒動に関しては、私の方が深手でしたが喧嘩両成敗で父も理事長の地位を失い、しがみついていた母も昨秋事務長から退き、長慶苑には妻が残るのみで三上家の個人商店に戻る気配もなく、県から選任された對馬理事長以下の理事会が運営にあたっています。
この件は、すでにどちらにも非がある形で終わったことであり、あの当時に見過ごしておきさえすれば当選できたかも知れないものを、自分から動いて招いた落選という結果を4年間受けとめてきた立場としては、今さらわびを入れる筋合いのことではありませんし、以前叔母のところで出くわした際に仲を取り持とうとした姉に向かって捨て文句を残していったこともありましたので、謝ってどうにかなる問題ではないのも事実です。

ただ、私のことを気にかけてくださる方々の中にも、親子関係の修復が最優先だとか、それさえできれば大丈夫なんだからと言ってくださる場合が多く、そのたびに言葉を濁して作り笑いで過ごしてきました。
それは、喧嘩両成敗とはいえ親の側には不正を超える業務上横領という犯罪行為があり、厳しくなる経営環境で人材を生かしながら世代交替を進めなければならないという私の主張の方が正しいと今でも思っているからであり、当選するために心を曲げるような人間が市民のために主義主張を貫き続けられるわけがないと思うからこそ、損であっても親不孝のレッテルをはがずに今回も臨んでいるのです。
その意味では、徳のない生き方で得もない選択なのですが、首長というトップに立つ求心力を求められる立場ではなく議員という市政の監視役を果たさなければならない側に必要なのは、人徳以上に頑固者と呆れられても筋を通していく姿勢だと思っていますので、これを曲げるわけにはいかないと思うのです。
それは人徳もあり筋を通す一徹さも兼ね備えていれば文句なしかも知れませんが、そんな聖人君子がおいそれと存在するわけもなく、筋を通す議員がいてほしい、せめて一人いてもいいじゃないと思っていただける人たちからの支持で当選させていただければ本望だと思っていますし、それがかなえば心底感謝することで少しは徳のある人間に成長できるかも知れません。

ぜひ、ご縁のある皆さん、また私に関心を持ってくださる皆さんには、今のこの思いを受けとめていただければ幸いです。

2015年2月10日火曜日

ふるさと納税ブームへの懸念

二日前にふるさと納税の問題を取り上げたばかりですが、昨夜の深夜番組「月曜から夜ふかし」で取り上げられていた内容を見て、改めて問題が見えないままでブーム化する懸念を強く感じましたので、三たび論じておきたいと思います。

番組では、必ず得できる制度としてふるさと納税を取り上げ、自分のふるさとでなくてもよいこと・寄附金であること・プレゼントがつきものであることを紹介して、年間300万円の寄附を200自治体に振り分けている人からは「(控除額の)2000円でもらえるお取り寄せギフト」というコメントまで引き出していました。
この人は、300万円まで寄附できるほどの高額所得者であることも紹介されていましたが、そのプレゼントだけで食費もかからないとまで言うほどの産品が毎日のように届くのだそうで、今話題のピケティの論ではありませんが、所得のある人ほど得ができる仕組みであることまで見えてきます。
一方で、ふるさと納税を受け取る側として13億円という桁外れの寄附を受けている長崎県平戸市が紹介されていましたが、プレゼンとのために地元産品が大量に購入されるため、地元業者がうれしい悲鳴を上げる姿もあって、これだけ見ると首都圏でふるさと納税に回される側の自治体だけが損しているものの、それをねらった仕組みなので遠慮せずに活用しましょうという内容でした。

MCであるマツコ・デラックスも、出身地にふるさと納税しようかなあとコメントしていましたが、これでさらにブームが広がってしまえば抱えている問題が拡大してしまうだけに気がかりです。
ふるさと納税を行う側としては、そのことで自治体に寄附金が入り自分はプレゼントを受けられる一挙両得の制度と思っているでしょうが、控除額を引いた分が収まるとしてもその見返りに届くプレゼント購入に回っているのであれば、本来の自治体を応援するという形にはなりませんので、何のための仕組みなのかということになります。
また、財源が寄附金かどうかはさておき、プレゼンとのために産品を自治体が買い上げるというのは、仮にそれが地元を代表する名産物であっても売上の保証をする=地元業者を補助金づけにするのと同じことで、何度も指摘している補助金行政を知らぬ間に拡散させてしまうことになりますし、この制度が変わった際には業者への打撃も避けられないと思います。
こういった問題が見えないままに、人気番組やサイトでふるさと納税がカジュアルに広まってしまうことへの懸念を、皆さんにも理解していただきたいと思います。

弘前市の石垣普請応援コースは、石垣への刻銘というインセンティブだけだと思いますが、他の4コースでもプレゼンとなしでも集まる寄附を最大限活用させてもらう形で、額にとらわれない方針で取り組むべきだと思います。

2015年2月9日月曜日

鳥取市議会に学ぶ議会改革

今年に入ってから議会に関するテーマでは何も書いていないのに気づきましたが、ちょうど議会改革と情報公開で学ぶべき好例を教えていただきましたので、それとからめた内容で論じたいと思います。

鳥取市議会および鳥取市では、2010年度から「議員質問への対応状況」というページをサイト内にもうけて、一般質問に対する市の対応状況が一目でわかるようにしています。
ずいぶん前から取り組んでいたにもかかわらず不明でしたので恥じ入っているところですが、それぞれの質問一問ごとに対応済み/対応中/検討中といった区分で示されており、これは議員からしても自分の質問でどういう動きになっているのか見えますし、市の側でも受けた質問に真摯に取り組んでいるかを議員だけでなく市民にも理解してもらうことになる取り組みで、あったらいいなと思っていたことをすでに実現させていたものだけに感心しているところです。
これであれば、質問をすれば市が動くというのが形になっていますので、「あれをやった、これもやった」という本当かどうかわからない議員の手柄話は通用しなくなりますし、表でこれだけ対応しているとなれば裏で口利きするやり方もやりづらくなるでしょうから、議員が市民のために質問して提言するという本来の仕事に集中できる(もしくはせざるを得ない)ことになります。

ところで、これほど先進的な取り組みをしている鳥取市議会ですが、今流行りの議会基本条例は昨年6月の議会改革検討委員会の諮問においても、19ある長期的課題の下から3番目という扱いで、それより先に具体的な改革を積み重ねていこうという姿勢で進んできて今後もその方針で進めていくのだというのが伝わってきます。
弘前市議会では、この半年弱の議論で素案がまとまった議会基本条例に対するパブリックコメントや法務指導監による法令とのすりあわせに入っており、3月定例会で制定される流れとなっていますが、本当の意味で市民のための議会となるための具体的な内容が盛られているとはいえないのが、鳥取市議会と比べると如実にわかります。
その意味では、4月の選挙を経てからの実際の取り組みが本当の改革になっていかなければなりませんし、そこでは鳥取市での市と議会がタッグを組んでの情報公開のように、議会ばかりでなく市にも変わってもらう働きかけが必要だと思っています。

市民の皆さんとは肩を並べて活動していきたいと思いますが、こと議会改革については議会の先頭に立ちたいと思います。

2015年2月8日日曜日

ふるさと納税の次に考えるべきこと

8月にふるさと納税の矛盾について論じましたが、ちょうど雪灯籠まつりにあわせて1万円以上の寄附者を対象にした抽選会が行われたことを地元紙が報じていました。
それによると、対象となったのは1,042名ということですから、単純に掛け算しても1,000万円を超える額になっていますので、昨年度の313万円からは少なくとも3倍以上になったのは間違いありません。
これでも制度を見直した意義はあると言えますが、上には上があって近いところではお隣大館市では今年度1億円を超えたということですので、まだまだ工夫が必要だとも思えます。

ところで、ふるさと納税の趣旨は出身者や弘前市を愛してくださる外部の方からの寄附を呼びこむことあるはずですが、この寄附者の中には市民も含まれているそうで、これは特定の事業を指定して納税するのと同じことになります。その問題点は前述したとおりですが、今のところ市で検討したことも議会で取り上げられたこともありません。
これに対して、埼玉県鶴ヶ島市ではTOWNTIPという市民向けSNSと連動して、登録している市民活動団体の活動に市民がポイントで応援した分が金額に換算されて寄附される仕組みを6年以上前から導入しており、私も在職中に視察して感嘆したことがあります。
SNSとの連動はさておき、鶴ヶ島市の市民活動を市政の事業に置き換えて、12月の年末調整の時期にあわせて市が単独で事業化しているものを列挙した書類を市民税納税額1万円以上の市民に対して送付し、このうちどれかを指定して寄附扱いにするかどうかを選択してもらうことにすれば、市民にとって自分が希望する事業が寄附によって実現できたとなれば市政に対する関心も高まると思います。
また、その額の多寡が市民がどんな事業に力を入れてほしいかのバロメーターであり評価ということにもなりますので、それをふまえて事業の継続・拡充もしくは廃止を検討していく形になれば、市民主権でのPDCAサイクル実現ということにもなりますので、葛西市政の根幹となるシステムまで昇華できるものだと思います。

ふるさと納税はブーム化していますが、それに乗って競争するより、その仕組みを市民に振り向けるベクトルの方が、弘前市の存在価値を高めることになると思いますので、必ずや提言していくつもりです。

2015年2月7日土曜日

弘前珈琲の原点と未来を考える

昨日、ビジネスニュースをにぎわしていたのは、サードウェーブと呼ばれるコーヒー新潮流を代表するブルーボトルコーヒー日本初上陸でした。何と4時間待ちまで客が並んだのだそうで、すごい反響です。
サードウェーブとは、Wikipediaにまだ登録されていないほど定義が定まったワードではありませんが、歴史的には19世紀後半のアメリカンコーヒーがファーストウェーブ、シアトル発のスターバックス・タリーズなどがセカンドウェーブであり、特色としては産地からのダイレクトトレードによるシングルオリジン(単一種)の生豆を店舗でローストし、さまざまな方法で抽出できる腕の立つバリスタがいる店で出されるコーヒー、ということになります。

ところで、ブルーボトルのCEOがTVインタビューに答えて、このスタイルの原点は日本の喫茶店にあると言っていたように、ある意味ではコーヒーのおいしさを追求する上では日本の珈琲文化は侮れない地位を有しているのを改めて知りました。
その中心地の一つでもあり、珈琲法要の故事からすれば発祥の地と言ってもよい弘前ですが、成田専蔵珈琲店では海外に直接契約している農園があり、それを自社工場で焙煎して厳しい品質管理の下で販売提供しているわけですから、これは原点であるとともにサードウェーブと重なるスタイルであるのがわかりますし、専蔵先生から「スタバは古い、これからはサードウェーブ」と言われても何のことやらわからなかったのが、ようやく腑に落ちたところです。
スタバの件では、民間資本とのつきあい方で問題提起をしましたが、市では地元の珈琲館傾斜との協議をするとし体ましたが全然動きがないそうで、周回遅れのスタイルが弘前の珈琲文化とも相容れずに北京・故宮から撤退したような始末にならなければよいがと、心配したくなってきました。

それはさておき、以前開催したカフェトークも修故創新塾も開店休業になっていますので、この機会においしい珈琲をいただきながら、弘前の珈琲文化とサードウェーブという新時代を受けての未来予測を成田専蔵先生に学ぶ、修故創新カフェトークを行うことにしました。
下記のとおり開催しますので、ぜひ学び語らいましょう。
  • 日時:2/21(土)10:00~
  • 場所:城東・成田専蔵珈琲店
  • 会費:無料/各自珈琲を注文していただきます